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理恵の部屋  〜 投稿順表示 〜


[122] 中也に寄せて
詩人:理恵 [投票][編集]

この道をゆきて着いたらば、
何待ち構へたるものか、
われは知らぬ、だがゆかん。

この道をゆきて秋風ふけば、
立ち止まりて思ひ馳する、
われは知らぬ、きみのこと。

この道をゆきて触れたらば、
知らぬ世界に実感もなし、
しかし確かに、きみはゐて。

この道を戻りて手元(たもと)を見れば、
尽力の賜物が頁を連ね、
亦たどりぬる、その人生(みち)を。

この道を戻りてきみに耽れば、
今さらそれを噛みしめて、
われ筆を執り、認(したた)めぬ。

この道を戻りて灯りの下で、
未熟な理解と知りつつも、
刻ませて賜ふ、この詩(うた)を。





H30.10.19

2018/10/24 (Wed)

[123] これは詩ではない、詞である。21
詩人:理恵 [投票][編集]


ゆら ゆら ゆれる 月
水面に反射して
きら きら 光る 星
打つ波にかき消された

希望なんてないよ
ふわり 空 とんで

どうか神さま
暗い夜を包んで
やさしい夢を見た
あの子のなみだ
飲み込んだ
ただそれだけを 歌ったの

ゆら ゆら ゆれる 目が
世界のすべてを見たように
きら きら 光る 道
見失ったと嘆いてた

きっと みんなそう
思い込みたくて

ひとりぼっちの
孤独 抱え悩むのは
果てない夢を見て
安心したいの
わかっていた
もうそこには 行けないんだ

どうか神さま
何度願って泣いたの
やさしい夢を見てたい

どうか神さま
何度願っても結局
やさしい夢を見た
あの子のなみだ
消し去るの
ただそれだけを 知ってたの







2018.11.12

2018/11/16 (Fri)

[124] これは詩ではない、詞である。25
詩人:理恵 [投票][編集]


I opened it secretly
in the night I couldn't sleep
The stardust called me
It is story in my childhood

The pass word had been known just for me
in the warm spring all of the world

It is amazing word to meet an angel
It is amazing word to see a fairy

It was not hard for me
Lets close your eyes
Listen to a stardustsong

I got up with I didn't know
about the world I was
I walked my way with the state
It is me in the day when I was little

It is amazing word to meet an angel
It is amazing word to see a fairy

I want to dream forever
Lets close your eyes
Listen to a stardustsong








H30.12.29

2018/12/29 (Sat)

[125] むだい
詩人:理恵 [投票][編集]

飴は虹色
羽根は黒
ぼくはそうして躓いて
池に顔から飛び込んでいく

伝えたいことは
ひとりぼっち

人ごみさまよって
見つけられるかな

本当は
こんな瞬間に
ありがとう
って
言いたい




2019.1.31

2019/01/31 (Thu)

[126] アンバランス
詩人:理恵 [投票][編集]

好きな人を想うほど
好きな自分が遠ざかって

私はあなたを好きでいて
いいのでしょうか
こんな自分が
私には自信がなくなって

完璧な人なんていないなんて
わかってるよ
でも

私は、完璧でなくていいから
あなたに見合うと思える私になりたい



こんな私をあなたが知らないこと
わかってるよ



会わない時間が増えるほど
会いたくなって

でも

会うたびに
自信がなくなって


満足できる自分になんてなれないと知りながら
それでも満足できる術をさがして


あなたに見合う私になりたい


私はあなたを好きでいたい





2019.8.12

2019/08/12 (Mon)

[127] 願い
詩人:理恵 [投票][編集]


誰かが幸せならそれでいい

誰かが生きててくれればいい

それだけじゃだめですか

私の心に、私はいなきゃだめですか

私は

あなたが笑っていてくれればいい





2019.8.12

2019/08/12 (Mon)

[128] このなか
詩人:理恵 [投票][編集]




一人でいいの



一人がいいの





2019.11.19

2019/11/19 (Tue)

[129] 昼夜に照る
詩人:理恵 [投票][編集]



冷たい風が凛と吹き、
木の葉が空を旅してる
ひらりひらりと上下(うえした)へ、
くるりくるりと右左

冷たい風が凛と吹き、
木の葉が空を旅してる
かの町のカフェの前、
山羊の歌に耳をすませ

お日さまが笑う知らぬ道
くるりくるりと
ひらりひらりと
ちゅうぶらりんの空の旅

冷たい風が凛と吹き、
木の葉が空を旅してる
波がぬうっとふくらんだ、
港町では大漁だ

冷たい風が凛と吹き、
木の葉が空を旅してる
かの本屋に佇んでいる、
あの閑けさに耳をすませ

月が波に揺られる頃
ひらりひらりと
くるりくるりと
舟の旅をはじめます

次はなにに導かれ
だれのうたを聞きましょう






2018.10.20

2019/12/01 (Sun)

[130] 四月の便り
詩人:理恵 [投票][編集]



桜の花びらがはらりと落ちた
ぷかり、ぷかりと浮かぶのは
狭い川の水面(みなも)の上


こうやって漂って
どのくらいが過ぎただろうか
もう何万もの花弁がひだまりの中
海へ向かっていったというのに
それはまだ、ここに留まったまま


針が壊れたコンパスは
もうとうに捨て去った
新しいコンパスを手に入れても
使い方を忘れてて


ぴゅー、ぴゅーっと音がする
枝から摘まれた花びらを
娘が笛がわりに口元にあて
小さな子どもが人指し指をさし
駆け寄っていく


楽しそうなその声に
もう一度コンパスを眺めてみた


鼓膜の奥で
青い細波の音がする
それはきっと
儚い虚構に過ぎないけれど


不器用に ちぐはぐに
音の鳴る方へ進み出し
一日、二日、三日と重ね


あれから六十四日が経って
それから八十四日を越えて


気がつけば
羅針盤はいつでもここにある
針が見えない夜に
月がキラリと光るなら
それに導かれてみようか


なんて
思えたんだ


だから
わたしの想うあなたも
流れるままに そのままに
思うままに道をゆけ
もう何も
背負うことはないから





2019.11.25

2020/04/12 (Sun)

[131] 春のまんなか。
詩人:理恵 [投票][編集]



青い蝶々がひらり、ひら。
木の根元を行ったり来たり。
甘い甘い蜜があるのか、
それとも違う何かがあるのか。


私にはわからない。
だけど蝶々は知っている。


離れてもまた、くっついて。
くっついてもまた、離れていって。
まるで秘密のお話してるみたいに。


おっと、蜂とぶつかりかけた!
びっくりした蜂は怪訝そうに
目を背けて通りすぎていく。


それでも蝶々は行ったり来たり。
まだまだ根元の周りをひらり、ひら。


きみのそれを知りたくて
ふっと上を見てみたら
木の葉が風にそよいで
緑の小さな実がぽつり、ぽつ。


この実が赤く熟れたなら
どんな匂いがするんだろ。
どんな花が咲くんだろ。
その花が散ったとき
どんなふうにこの道を彩るだろう。


きっと青い蝶々は知っているから
離れられないんだろう。


まだまだ、木の根元をひらり、ひら。


ねえ、僕にも
きみのそれを教えてよ。






2019.11.25

2020/04/12 (Sun)
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