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都森 善太の部屋  〜 投稿順表示 〜


[131] 夜明け
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夜明け前
太陽を見た
真っ赤に咲いた
人殺しの永劫
(それはミサイルにも似て)
(高笑いは悲鳴にも似て)
ただ愚かで有れ
偽りの夜明けと太陽に

2008/12/28 (Sun)

[132] 無情にも無題
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大体、300以上の後悔
もう忘れた
ただ待つだけの徘徊
それでも朝の色
今日も昨日より違う色
決して変わる事も無く
快楽と惰性の怠慢に似て
「」はそれに気づきもセズ
煙草など負荷して
右へ倣え!と馬鹿りに
愛も代わらずに合唱(合掌)
嗚呼
祈り
嗚呼
不公平を祈り

朝焼けは只の鮮やかさ

「」無関心
俯瞰しよう
これ程の美しさ
終に、心秤の感情ですら
痛みにも届かずに

2008/12/30 (Tue)

[133] レコードの墓
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大好きなレコードは
コンクリートに飛び降り自殺
ぐちゃぐちゃの
みそみそ
真っ赤かなリンゴ
みたく
僕が悲しみに落ちる前
重力には逆らえず
垂直に墜ちてったった

音楽は死ぬだろう
世界は
それでも
音楽に満ち、溢れていて
てんで、バラバラに
レコードの真ん中
歓喜の歌を歌った

2009/01/12 (Mon)

[134] ある孤独、田園にて
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想像力の限界を迎えた
命が消えかけた時

神様の姿は見えず
愛した人の顔を思い出す

一番愛したあの人、あの日を

窓から見えたはずの
代わり映えもしない
田園風景

首は曲がらずに
ベッドからは
孤独が見えた

「神様!」
その名前よりも
一度でも多く君の名を
呼べた気がする

想像力を失い
それでも
やはり
彼は救われていた

2009/01/23 (Fri)

[135] 不完全な造型
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悪魔に魂を売った
ブルースマンは
信号無視のトラックに
牽かれて死んだ

女達は形見に遺された
彼の指先をただ眺めて
ブルースマンとの情交を
思い出す


ラジヲ
レコウド
カセットテイプ
コンパクトディスク
未だそれらとの行為……


ブルースマンの美しい指先は
永遠に再生されない

2009/01/27 (Tue)

[136] アクム
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頭が脹れあがってる
自棄に重そうだ

あぁ、ここには
夢がつまっていやがる
ここにも
……ここにも
…………ここにも
掻き出しても掻き出しても
掻き出しても掻き出しても
糞みたいに
夢がつまっていやがるんだ

なるほど
鏡を見ても
お前の顔が映らないわけだ

2009/01/28 (Wed)

[137] 抜け殻
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もう無くしたつもりで
いたけれど
探せば何処にでもあって
例えばペーパーバックの間
例えばCDケースの間

証明写真に残ってる
死ぬ程に似合わない金髪
今にも泣きそうな顔して
ただ息を潜めて
夏の終わり
セミの抜け殻みたいに
気付いたら
居なくなってた

そうそう、
そろそろ世界は終わりらしい
だから?
近所の貴婦人が
耳元でささやいている
俺は
煙草の吸殻を
積み上げては
崩して遊んでいる

2009/01/28 (Wed)

[138] 君が見棄てた街
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遅れて鳴る
目覚まし時計
握りしめた液晶は
体温に近くて遠い

今日かいつかの出来事

遅れて届いた
最後のありがとうは
読まずに消そう
痛みも感触もなく

今日かいつかの出来事

僕らを消した
君が見棄てた街に
その新しい朝に
長い夜の終わりに
きっと愛されていた
世界に
ほら
そして世界は
ベランダから見える程度
君がいた風景


2009/02/01 (Sun)

[139] ノッカー
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孤独な鼓動と混ざりあう
ノックをカウント
静かに呼吸を留めて
僅かにありふれた雑踏の中で
乞われた、壊れた

「ひと昔前の愛は
そりゃ良かったものさ」
静止

その回転を止めれば
消えてしまう
オルゴールの名曲みたいに

どんな囁きも
やはり心臓には追い付けない
秒間
どこまで感じればいいのか
分からない
病状
それはきっと
亡くした感情だったのか
それとも

2009/02/08 (Sun)

[140] まちぼうけの場所
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特別な感情
特別な言葉
特別な存在
そんなものは必要じゃなく


当たり前のように心の隙間を埋めて
当たり前のように同じ気持ちを共有して
当たり前のようにもどかしさに苛々して
当たり前のようにふと笑っていて
当たり前のようにそこにいて
当たり前のように気付かない


分かっていたはずなのに
求めたものが何か、なんて
だからいつまでも
ここで待っている

2009/02/12 (Thu)
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