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黒夢の部屋  〜 投稿順表示 〜


[21] 別れ
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互いにさよならを言って背を向けた。
君は何処かへ走っていく。
僕ではない誰かの所へ。

君の靴音が僕の耳に届かなくなっても
僕はただその場所に立っていた。

君が幸せであれば。

そう言って、君の背中を押したフリをした。
そんなにいい奴じゃないのに
無理して、限界まで我慢して。
君の好むいい奴を、演じていたんだ。
最後の最後まで、本当の僕を見せないで。

ピエロみたいだろ。
笑顔の仮面を貼り付けた、哀しいピエロ。

でも、そんな自嘲気味なことを考えたって
本当は君の笑顔を望んでいて
やっぱり君に幸せになってほしいよ。

これから僕等は、沢山の季節をめぐる。
僕も君も、それぞれの道を歩みながら
夢へと向かっていくんだ。
夢へと走る君の隣に、僕も居たかった。

あの日言えなかったこの言葉を。
届くはずないと知っているから、だからこそ
この場所から君に
愛していた、と言おう。
過去形にしたって今も続くこの想いを。
二度と伝わらない、愛の言葉を。

ゆっくりと歩き出した先に
君の姿はもうないけれど。
もう少しすれば、いい思い出にできるはずだから。

君が僕の側から居なくなってからしばらくたって。
僕は初めて他の誰かの幸せを、心から祈っていた。

2005/01/15 (Sat)

[22] 自分流で
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常識も理屈も全て無視して。

規則も道徳も全て頭の中から消去して。

ただ何かを得たいだけ。

ただ生きてみたいだけ。

2005/01/15 (Sat)

[23] 昔と比べて。
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小さな頃の写真を引っ張り出して眺めてみる。
無邪気に笑っている写真や、思い切り泣いている写真や。
自分はこんなにも小さかったと、見た目も、中身も。

今の僕には到底真似できないような表情ばかりで。
純粋。
という言葉がよく似合う。

そりゃそうで、今の僕は醜い感情ばかり渦巻いていて。

懐かしい、と思った。

でもそんなことを思うほど、僕は長い間生きていない。

きっと、簡単に振り返ることのできる短い僕の生きた道。

苦労したことなんてあんまりないかもしれないし
僕の言う苦労は親の世代にしてみれば
只の我侭に過ぎない。

それを認めて欲しいと言うのは、無理がある。

それでも、僕には僕の理屈があって
只の屁理屈にしか聞こえないかもしれないけれど
僕なりの価値観と言うものだってある。

こんな我侭なことを考えてるのは
昔と変わらない。
只、少しだけ口が達者になっただけ。

結局、成長したのは見た目だけなのかもしれない。
我侭な所も、僕の短所も全部
昔と変わらない。
否、以前のような純粋さは今の僕にないけれど。

これから、もう何年か経った時
僕はまた同じことを考えているのだろう。
こうして写真を見ながら、変わらないと笑って。

その時はまた、少しだけ口が達者になっていて
やたらと長い御託を並べているんだろう。

2005/01/18 (Tue)

[24] 後悔
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あの日、私に貴方の冗談を軽く笑い飛ばすほどの
『強さ』があったら。

そうすればきっと、今も私の隣には貴方が居た筈。

私に貴方の言葉で取り乱さないほどの
『大きな器』があったら。

今も普通に笑って寄り添っていられただろうに。
もう、涙も枯れてしまったよ。

それでも、君の姿を見れば涙が流れる。
流れる涙を、私を濡らす雨と偽って。

私を濡らす雫はきっと、『後悔』と言う名の雨。
謝罪もできずに離れた距離はもう、縮まらない。

幸せになる為に時間を掛けて積み上げたものは
ほんの一瞬で崩れ去り、私に虚無だけを残した。


今更遅いけれど、私は貴方が好きだった。

誰よりも、何よりも、どんなものよりも。

さよならは、まだ言えない。

私にとって貴方が特別じゃなくなるまで。

それまでは、貴方を好きでいたい。

でもそれじゃいけないと思ってるから

こうして雨に打たれてるんだよ。

この雨が、私から貴方を想う気持ちを流してくれるまで。

私から貴方を、奪ってくれるまで。

いつまでも、いつまでも。

2005/01/20 (Thu)

[25] 遺言
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僕はこれから、貴女の前から居なくなります。

貴女を置いて逝くのは
とても悔しくて
とても哀しくて。

僕がいつもかっこつけたことを言って
貴女に笑われていたのは、ただの気紛れじゃないんです。
この言葉が、少しでも貴女の中に残ってくれるように。

貴女が僕を忘れない為に。
少しでも長く、貴女の中に僕が居るように。

きっと貴女は僕のことを忘れてしまうだろうから
それでも僕はそれを咎めはしません。
少しでも長く、貴女が僕を想ってくれたら。
そう思うんです。

僕は我侭で、愚かで、子供だから
いつまでも貴女を束縛していたい。
いつまでも、貴女に隣に居て欲しい。

いっそのこと、貴女を連れて逝けたら。
そんな馬鹿なことを考えるくらい
僕は、愚か者です。

貴女に忘れられない為に、貴女を束縛できるように
貴女が僕のことを想ってくれるように
貴女が生きてくれるように
僕は貴女に沢山の言葉を遺します。

貴女が忘れられないような、強い言葉を。
少しでも記憶に残るような、強い言葉を。

霞みゆく視界の中に、貴女を思います。
貴女が何より大切で、誰よりも好きでした。

だから僕は貴女に

沢山の言の葉達を遺して

貴方を想いながら

最期の涙を流します。

2005/01/21 (Fri)

[26] 恋人ごっこ
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私は気付かない振りをするから。

貴方が私を見ていなくても
私を愛していなくても。

私は気付いていない振りをするから。

だからまだ、もう少しだけ
貴方と恋人同士でいさせて。

心なんていらないから
どうか私に愛の言葉を囁いて。

今はまだ、私だけの貴方でいて。

歪んだ愛情でも構わないから。

2005/01/21 (Fri)

[27] 僕の生き方
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傷つけて ただ 傷つけて。
目に映る全てを壊していく。

限界を通り越して 感覚のなくなった身体。

骨が軋む音が聞こえる。
喉が悲鳴をあげる。

歪んだ笑顔を嘲笑に変えて
僕を阻む全てを 蹴散らしていく。

例え悪魔と罵られようとも
それでも 今更引き返すことなどできやしない。

天使のような穢れを知らないその瞳に
この淀んだ瞳はどう映る。

きっと僕はまだ この世界の全てを知らない。
だから壊して
人の想いも 涙も 全部無視して。
奪えるものは全部奪って
闇を抱えて ただ 生きて。

消えゆくものは 君への想い。

2005/01/22 (Sat)

[28] 意地
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お願いだから、そんなに悲しそうな顔をしないで。

決心が鈍ってしまうから。

お願いだから、そんなに涙を流さないで。

離れられなくなるから。


これはきっと、僕のエゴだけど。

君の言い分何一つ聞いてあげられないけど。

君の幸せを誰よりも願ってるから

今度こそいい恋愛をしなよ。

間違っても、僕みたいなのに恋しちゃダメだよ。


お願いだから、そんな声で僕を呼ばないで。

僕まで泣きそうになってしまうから。

お願いだから、そんな言葉を言わないで。

言いたいことが言えないから。


笑ってさよならしよう?

さよなら、僕の恋人。

余計なことを言う前に、君の前から姿を消そう。

せめて最後くらい情けない僕に、かっこつけさせてよ。


さよなら、僕の最愛の人。

2005/01/22 (Sat)

[29] 愚問
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   『人生』という名の長い長い旅路。


       僕等は何処から来て


     何処へと還っていくのだろうか。    
           

2005/01/24 (Mon)

[30] 独りの夜
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怖くない。震えてなんかない。


そう、自分に言い聞かせている。


震える身体を抱きしめて


心の中に居座る恐怖を


全て拭い去る為に。

2005/01/24 (Mon)
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