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アい兎たヲの部屋  〜 投稿順表示 〜


[82] 眠れない色
詩人:アい兎たヲ [投票][編集]

そうだったんだ




赤は燃えているようで暖かいね
誰かが言った。

そうだね暖かいねって
あたしも頷く。

まだ言葉も喋れない赤ん坊が
青を見て赤と教えられれば
その人にとって青は赤になるんだ
そんなのいつか気付くって?

そうかなぁ

あたしが見ている赤が黄色でも
それはあたしにしかわからないんだよきっと
あたしの見ている物や色はあたしにしかわからない

誰かが見ている赤色があたしには黄色に見えていても
誰もその違いには気付かないんだよ

間違ってるんだよ

赤い色を見てみんなで赤ってなづけたのじゃなくて


まず赤色って名前があって
それを赤だって呼ぶだけなんだ

ああ
あたしの夜はもう色に食べられて
眠れない



2012/10/31 (Wed)

[83] 騒がしい秋
詩人:アい兎たヲ [投票][編集]

君がいればこの寒さを
なんて言う?

君がいたなら
この気持ちをなんて言う?

道端に転がった桑の実でさえ
きっと何かを話しかけてくるんだろ?

服を突き抜けて肌を刺す
そんな風さえクスクスと笑うんだろう?

秋の色はどんな色?
どんな香り?

枯葉がにこりと笑ってたよ

そこにいるのかい?

ひゅるると隠れているのかい?

2012/11/05 (Mon)

[84] 生きた縫い包み
詩人:アい兎たヲ [投票][編集]

ギシュバチュ
ミシミシ

真夜中の

ピシピク
ポテポテ

歩道橋

ファスナーを開けてあげる

出ておいで
優しい子

出ておいで
哀しい子

2012/11/05 (Mon)
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