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ミチルの部屋  〜 投稿順表示 〜


[31] あの頃
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ピンク色した小さなヒース

ネトルリーフにカモミール

レモンバームにローズマリー

それから、パセリに九条ネギ 

明日に生えるあしたばさん


今夜は何を飲みましょう?
ヒースのお茶にしましょうか?

カモミールにオレンジと
ラベンダーの香りとで
夢の眠りにつきましょか?

いついつ育つかローズマリー
レモンバームのお茶ふるまって

ちょいとあしたばむいだなら
天ぷらにいたしましょう
ちょいとネギを切ったなら
お吸い物に使いましょう


キャラメルティーを飲んだなら
幸せ広がる小さなお部屋

ロータスのお香をたいたなら
窓際にはアヒルのぬいぐるみ達
小っちゃな陶器のくまに
アロマのキャンドル並べては

あの頃、私は幸せだった
二度とないあの頃に、1分でも戻ってみたいのよ
二度と来ることはないけれど・・・・

2004/12/17 (Fri)

[32] 影法師
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影法師見つけた

私の影

いつも一緒にいてくれる

ホントの私に戻る時
ホントの私に帰る時

いつも一緒にいてくれる

楽しそう?
明るい??
そんなんじゃない

ホントの私

知ってるのは私の影さんだけ

2005/01/19 (Wed)

[33] ある話2
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やがて戦火はやってきて

娘は必死に逃れて
生き延びた

ご近所を大切にする風習を
老いた今もつらぬき通し
いつも近所に恵まれる


やがて戦後がやってきて

幼な子の命は危うくなって
必死に求めた梅干を

命とりとめし幼な子は
やがて多くの人に慕われた

世代は続いてゆくのです

2004/12/17 (Fri)

[34] 冬の朝
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朝に吐く 息は白くて
吐き遊ぶ
もそもそもそと 起き出した

白色の 囲いの中に
マッチを点けたら しゅるしゅる灯る
ストオブが

わたしと母さん 暖めた

2004/12/19 (Sun)

[38] 終わらない混乱
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塊が何を教えてくれた?
房が何を教えてくれた?

あたしにも教えてよ
あたしに知識なんてない

貝は何をしゃべったの?
望は何をしゃべったのよ?


なんで今頃来るのよ
あたし、
急いで外に出た
鼓動が止まらないのよ
怖いのよ

星が見つからない
やっと見つけた半月星があたしを
助けてくれた

上を向き向き半月欲

あたしの知りたいことはただ一つ

どうして、世の中は動いているの
なんで、世界は崩壊しないの
どうして、すべては崩壊しないの

もう、あの人はいないのに
もう、あの人はいないのに

あたしの知りたいことはただ一つ
なんでアタシは生きてるの?

なんで今頃、やってくるのよ
何度泣叫べば終わるの?

櫂のせいよ サイレンがなるじゃない
傍のせいよ サイレンなんて聞こえないわよ

刻まないで あたしに返して 返してよ

2004/12/22 (Wed)

[39] 春が来たなら
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お陽いさま お陽いさま

描いたあなたの絵はまるで子宮のようで

お月さま お月さま

静かに現れた映像とともに 懐かしく

朝焼けさま 朝焼けさま

かたちどった雲はあの子のよう

夕焼さま 夕焼さま

あなたを描いたら、お空は水溜りのよう


早くこいこい 溢れる春よ
早くこいこい 実りの秋よ

暖かい風にゆられる野花

陽射しをあびる稲の束


冬は時につきさすの
くまさんのように 冬眠いたしましょう


お陽様、お月様、お星様
風さん、野さん、草さん、お花さん

春が来たなら教えてね 

2005/02/01 (Tue)

[40] レインシャワー#2
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赤色の傘 闇に浮かべて
海岸沿いを しぶきうけ舞う

砂浜駈けて 傘放り出し
裸足になって 君に続いた

rainy rainy rainy rain
イノセンス浴びる

雨風そよぎ 大空仰ぎ 
馳せる憶いは 島陰彼方

rainy rainy rainy rain
イノセンスあげる

rainy rainy rainy rain
いつかrainbow

イノセンスあげる
イノセンス浴びる




2005/01/18 (Tue)

[42] 悪夢
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緑の石壁に囲まれてる! 

あたしを出して ここから出してよ

正面は透明じゃない?

あたしが見えないの?聞こえないの?

あたしは蹴り続けた 踵ががんがん響く

誰も来やしない もっともっと蹴るのよ


夢だわ ここなら唱える 思いきり

あたしは、モーツァルトのソプラノを唄った

夢だと信じて 思いきり高く狂った声で


だけど、
覚めても覚めてもここじゃないの
覚めても覚めても蛍光灯の天井じゃないの

あたしを出して あたしは海で生まれたのよ
あたしの躯には海が住んでるの 知ってるでしょ?

蛍光灯じゃ生きていけない
太陽が必要なのよ ねえ あたしが見えてる?


2005/01/16 (Sun)

[43] 初雪
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ふわり雪 舞う空を
 対の鳥達 羽ばたいた


妹の 手をひいて
 見上げた空を 思い出す

初めて二人で 遠出した
 帰りに初雪 降ったっけ



2004/12/29 (Wed)

[45] 時間のない世界
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私の街では時間が
刻々黙々進んでいる様子です。

私はあの時から、
あの腕時計をつけるのを止めたのです。

おっちょこちょいな私が
あなたが好きだと勘違いして
おみやげに買った手帳以外、

あなたの集めたものは、
私の時計と同じ刻印のもの沢山。。


他のものは一つにまとめて、
まだ目を反らしてる
クローゼットの奥に。

ガムテープで厳重に神聖に。

そう、

誕生日にもらったバッグ。
交換こしたワンピース。

ダイヤモンドのネックレスと指輪。
キラキラの物達。アロマポット。

銀色のじょうろ。カシミアの膝掛け。
小さな籠。海の底の涙の真珠達。

それに、

ばっかにたいに痩せた私の
躯に合わせて縫ってくれた洋服達。
(今じゃ太って合わないのよ がっくりしないでね)


だけどね、いっつもしてたから、
だからかな?

腕時計は何だか、
あなたの手紙と一緒の箱に入ってるの

手紙はさ、手紙だけはね、
時々読めるの。反らしながらも。。

段々ふるえてゆく文字の手紙・・・・
涙の粒と私の宝物。


あなたに時間なんてないのにね。
多分。
あなたの世界にはもう時間なんてないのにね。
だけど、一緒に時を刻んでると信じたいのよ。
それか、
それか、永遠に明けない年を過ごしたいのです。


ちゃんと掃除は終わったからサ。心配しないでね。



2005/01/04 (Tue)
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