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浜崎 智幸の部屋  〜 新着順表示 〜


[65] 【鏡】
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


恋の一つや二つなど
とるにたりないことだけど

世界はまだ暗く──君の愛撫を待っていた

夜明けの不思議な光が君の輪郭をなぞれば

歴史は武器となり──君の正義を押し付けた

肩に
髪に
腕に
胸に

ふりつもれよ微粉末

僕の敵は僕が倒す──安心して

君が守る君の世界
理想は現実の鏡


主題もなしに小説を
書いた人たちが増えすぎ

世界は甘くなり──君の殴打を待っている

8分19秒 光が旅するあいだに

遺伝の拡散(核酸)は──君の嘔吐をうながした

膝に
腰に
尻に
臍に

ふりかかれよ深層水

君の敵は神が殺す──むごたらしく

僕は阻む僕の世界
理想は現実の鏡

指に
爪に
眉に
舌に

ふりしきれよ真菌類

神の敵の名前は神──間違いなく

僕は妬む君の世界
理想は現実の鏡
─────
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※太陽光が地球に届くまでが8分19秒です。

2023/06/28 (Wed)

[64] 信じているよ
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


今も忘れない
爽やかな憧れ

僕の好きだった
伸びやかな光

友達のままで
違う町にいる

いつか会えるかな
晴れた朝の庭で

僕の記憶は
色褪せないよ

信じているよ
君は変わらないと
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────  

2023/06/02 (Fri)

[63] まどろみ
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


甘やかな眠り つかの間の憩い

幼い頃まで 時間を戻そう

なお善き言葉を
疑いもせず

信じて笑った
私はどこに?

いまの私は罪人(つみびと)?

★★★★

2023/04/26 (Wed)

[62] 辰砂(しんしゃ)
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風になるよりあなたは速く

みどりの風のなかに駆け出す

ラララ不思議な風景が僕の前に広がる

大きな樹木の下に立って

空に手紙を書いてるあなた

ラララ恋かもしれないね
恋ならいいのにね
美しい辰砂たち

だから
愛してる
だから
愛してる

あなただけが意味を持つのだ

だから
夢みてる
だから
夢みてる

あなただけに日々は微笑む

────
────

2023/02/27 (Mon)

[61] 国東半島
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石に刻んだみ仏は

いつも静かに笑ってる

時は無慈悲な鑢(やすり)です

知らず知らずに削ります

誰のせいでもないし
誰を恨むでもないけれど

人よ覚えていてほしい

こんな小さな祈りだけれど

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2023/02/19 (Sun)

[60] 今ふるさとでは
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


今ふるさとでは
夏の日射し浴びて

人々が歩き
挨拶を交わしてる 

昔の仲間たちは
それぞれの町に帰り

なつかしい歌と
ざわめきを愛してる

晴れた午後には退屈なほうがいい

東向きの部屋で
ごろりと横になる

さあ思いきって
雄渾にペンをふるえ

空に手紙書こう

今ならば届くから

──────
──────

2023/02/17 (Fri)

[59] 見えない夜景
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


秋の夜更けは数多(あまた)の流星

吐く息白く闇に躍った

いつもあなたは夕刊越しに

見えないはずの夜景を見ていた

遠い町の空港では定刻に発つ飛行機が

赤 緑 きらめかせて

自由な町を目指してる
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※旅客機の主翼の両端には赤と緑のライトが光ります。(翼端灯)
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2023/02/17 (Fri)

[58] シフォン色
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]


思い出をたぐり 息をひそめてる

ガラス細工の手本のような
一輪の花に

笑いかけながら
声を分けながら

絵の具を混ぜて筆を走らす
シフォン色の午後

水が飲みたいときは
この手を休めていい?

こどもみたいに華やいだ
じだらくな夢を見たい

意味のないこと積み上げて
それでも輝いていたい
──────

2023/02/17 (Fri)

[57] 光る断片
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



葉漏れ日 手に受け
息をひそめてる

誰もが通った
軌跡は正しい

ああ 受け入れよ 受け入れよ 僕よ

ああ 菩提樹が 心にあるなら

優しい雫の
かたちになりたい

点字で書かれた
祈りを読みたい

ああ まろくなれ まろくなれ 僕よ

ああ 白蓮(びゃくれん)が 心にあるなら

有学(うがく)の態度で 
片隅にいたい

真冬の寒さで
自分を責めたい

ああ おこたるな おこたるな 僕よ 

ああ 優曇華(うどんげ)が 心に咲くなら

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有学……仏教では「学ぶべきものがまだ有る」という意味になる。

優曇華……三千年に一度咲く吉祥の花。

2022/11/28 (Mon)

[56] 家野町
詩人:浜崎 智幸 [投票][編集]



夕闇迫れば
ひとりの窓で

君は 遠い人を想う

思いがけない 悲しみの果ての

変わりがたき 愛を想う

幸せはここにある

家野が丘をのぼるたびに 心喜ぶ


今宵はこのまま
眠りに沈もう

僕は 君に許されたもの

肌寒い夜に 風強い朝に

僕の 心 急がせるもの

幸せはここにある

家野が丘をのぼるたびに 心高まる

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2022/11/02 (Wed)
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