詩人:浜崎 智幸 | [投票][編集] |
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恋の一つや二つなど
とるにたりないことだけど
世界はまだ暗く──君の愛撫を待っていた
夜明けの不思議な光が君の輪郭をなぞれば
歴史は武器となり──君の正義を押し付けた
肩に
髪に
腕に
胸に
ふりつもれよ微粉末
僕の敵は僕が倒す──安心して
君が守る君の世界
理想は現実の鏡
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・
主題もなしに小説を
書いた人たちが増えすぎ
世界は甘くなり──君の殴打を待っている
8分19秒 光が旅するあいだに
遺伝の拡散(核酸)は──君の嘔吐をうながした
膝に
腰に
尻に
臍に
ふりかかれよ深層水
君の敵は神が殺す──むごたらしく
僕は阻む僕の世界
理想は現実の鏡
・
指に
爪に
眉に
舌に
ふりしきれよ真菌類
神の敵の名前は神──間違いなく
僕は妬む君の世界
理想は現実の鏡
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※太陽光が地球に届くまでが8分19秒です。
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今も忘れない
爽やかな憧れ
僕の好きだった
伸びやかな光
友達のままで
違う町にいる
いつか会えるかな
晴れた朝の庭で
僕の記憶は
色褪せないよ
信じているよ
君は変わらないと
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甘やかな眠り つかの間の憩い
幼い頃まで 時間を戻そう
なお善き言葉を
疑いもせず
信じて笑った
私はどこに?
いまの私は罪人(つみびと)?
★★★★
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風になるよりあなたは速く
みどりの風のなかに駆け出す
ラララ不思議な風景が僕の前に広がる
大きな樹木の下に立って
空に手紙を書いてるあなた
ラララ恋かもしれないね
恋ならいいのにね
美しい辰砂たち
だから
愛してる
だから
愛してる
あなただけが意味を持つのだ
だから
夢みてる
だから
夢みてる
あなただけに日々は微笑む
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石に刻んだみ仏は
いつも静かに笑ってる
時は無慈悲な鑢(やすり)です
知らず知らずに削ります
誰のせいでもないし
誰を恨むでもないけれど
人よ覚えていてほしい
こんな小さな祈りだけれど
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今ふるさとでは
夏の日射し浴びて
人々が歩き
挨拶を交わしてる
昔の仲間たちは
それぞれの町に帰り
なつかしい歌と
ざわめきを愛してる
晴れた午後には退屈なほうがいい
東向きの部屋で
ごろりと横になる
さあ思いきって
雄渾にペンをふるえ
空に手紙書こう
今ならば届くから
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秋の夜更けは数多(あまた)の流星
吐く息白く闇に躍った
いつもあなたは夕刊越しに
見えないはずの夜景を見ていた
遠い町の空港では定刻に発つ飛行機が
赤 緑 きらめかせて
自由な町を目指してる
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※旅客機の主翼の両端には赤と緑のライトが光ります。(翼端灯)
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思い出をたぐり 息をひそめてる
ガラス細工の手本のような
一輪の花に
笑いかけながら
声を分けながら
絵の具を混ぜて筆を走らす
シフォン色の午後
水が飲みたいときは
この手を休めていい?
こどもみたいに華やいだ
じだらくな夢を見たい
意味のないこと積み上げて
それでも輝いていたい
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葉漏れ日 手に受け
息をひそめてる
誰もが通った
軌跡は正しい
ああ 受け入れよ 受け入れよ 僕よ
ああ 菩提樹が 心にあるなら
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優しい雫の
かたちになりたい
点字で書かれた
祈りを読みたい
ああ まろくなれ まろくなれ 僕よ
ああ 白蓮(びゃくれん)が 心にあるなら
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有学(うがく)の態度で
片隅にいたい
真冬の寒さで
自分を責めたい
ああ おこたるな おこたるな 僕よ
ああ 優曇華(うどんげ)が 心に咲くなら
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有学……仏教では「学ぶべきものがまだ有る」という意味になる。
優曇華……三千年に一度咲く吉祥の花。
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夕闇迫れば
ひとりの窓で
君は 遠い人を想う
思いがけない 悲しみの果ての
変わりがたき 愛を想う
幸せはここにある
家野が丘をのぼるたびに 心喜ぶ
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今宵はこのまま
眠りに沈もう
僕は 君に許されたもの
肌寒い夜に 風強い朝に
僕の 心 急がせるもの
幸せはここにある
家野が丘をのぼるたびに 心高まる
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