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四季の旅人(畦道)の部屋  〜 新着順表示 〜


[5] 染め
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染め

紅葉
それは反物の染織
染め
微妙で繊細な染めの技法
加賀友禅
染められて
一枚の反物に仕上がる
それは
秋仕立ての
鮮やかな染め上がり
春夏と下絵を書いて
温めた素案を
時をかけ
画に描いて染め上げる
初冬
木枯らしの川の流れに晒し
時雨で染めて
多彩に仕上げる一枚
華麗な筆使いで描かれた秋模様
繊細な染め
綺麗な染め模様
この色
この染めは
人には作りえない
匠の技。

2007/11/14 (Wed)

[4] カフェで
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カフェで・・・

いつものカフェで
向き合って
熱いカフェオレを口に運ぶ
いつも
お喋りは同時
あの時のこと
あの想い出を話していく
時には熱くなり
情熱をカップにつぐように注いで
夢中になった日暮れ時
横で話す人も
ウインド越しに通り過ぎる人も
瞳には映らない
あなたの
灯りのような瞳
カップを持つ細い指
微笑みの唇に
時を忘れている。

2007/11/13 (Tue)

[3] にわか雨
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にわか雨

ある地方では
狐の嫁入り
初冬に始まる
気まぐれの空模様
時雨
泣きそうで泣かない
強がり
それが
つい
何かの拍子で
ワァーと泣いて
その泣きも
暫らくすると
泣き止む
どうしようもない気まぐれ
もう
そんな冬を思わせる
空模様。

2007/11/12 (Mon)

[2] 琵琶湖
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琵琶湖

近畿の水瓶
琵琶湖
この図体の大きな湖が
いま
病んでいる
水流は止まり
酸素が湖底まで届かないため
湖底は汚濁されて
糸蚯蚓のみが生きている
温暖化のため
山に降る雪は少なく
僅かな雪融け水も
人工の堤で堰きとめられ
水は細く
川は干しあがり
雑草が茂る
精気のない川の流れ
進む水の汚染
湖の肥満
湖底にアオコが茂り
水が死を迎えている。

2007/11/10 (Sat)

[1] sanday
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SANDAY

今日はSANDAY
7歳
人なら44歳
そう
愛犬の誕生日
いつも一人で迎える
蝋燭の灯らない
寂しい誕生日
知らない
無関心
関係ない
動物の誕生日
冷たい人間たち
彼らも生きているのに
老いたら人と同じ邪魔者扱い
話せない
弱い生き物だから
抱きしめて
生きている限り
守ってやりたい。

2007/11/09 (Fri)
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