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トケルネコの部屋  〜 新着順表示 〜


[19] 揺れるイカ
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海水浴場にあふれる

街中にあふれる

地下鉄にもあふれる

イカれた自殺者ぞんびーず


潰れた頭ペッコペコ

歪んだ背骨ガッシャガシャ

飛び出た眼玉トゥモモローン

なんだかイカしてる


今、誰かが飛び降りて

今、誰かが切り裂いて

今、誰かの未来がチアノーゼ

イカんなぁ小島よしおは


誰が殺した

親が殺した

社会が殺した

友が夢が世界がお前が殺した

そりゃイカがなものか


いかがわしいひとらーも

にんげんいかのおさむだざいも

いかめざしたとなりのえろてぃっくろうにんせいも

みーんなみんな

イカいに他界でタコ踊り


だが八宝菜のイカの香ばしさよ ⊇`



2009/11/29 (Sun)

[18] 眠らせて欲しい
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ママ、そんなこと言わないで

ママ、冷静に笑ってよ

ママ、疎ましいほど愛してるって囁くけど

ママ、ママ、

少しだけ眠らせて欲しい



ママ、哀しみは藍色かい?

ママ、喜びは水色だろう?

ママ、知ってはならない遊びなんてさ

ママ、ママ、

パパが底のないシーソーで沈んでゆく


怒らないでよママ
柔らかいナイフのまま
泣き叫んではまた

あなたは僕を切り裂く真似


ママ、太陽って何色かな?

ママ、深海は灰色でいいよ

ママ、痛ましいほど憎くんでるって知ってるから

ママ、ママ、ママ……

少しだけ眠らせて欲しい




2009/11/07 (Sat)

[17] 蒼ノ階
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朝に続く 露は碧 時まだらなレース
秘密を詠う 嘆きのサナギ
後ろから歩く人々 遅々とした砂浜の足音
レンゲ色の空 網戸ごしに眺める
深く腰掛けた椅子 もたれる千切れた脚の人形


『例え』 それは凍えるホラ吹き達の夕べに
『歌う』 篝火の向こうに消えゆく夏の陽射し
『罪』 思い出の落差 浮いていくイメェジ


見たこともないマニキュアの色 外は雨でも風でもいい
羽を休める 報われることもない沈黙の詩
外は雨でも風でも この部屋のユウウツに産み出される
いたいけな存在… 【記憶】


新たな空気のひずみ 綻びの体系
埋もれた身体に流れる Ironyの旋律 眩む人形
遅々とした朝食に 母親たちの伝言
【いつかは旅立たないといけない】
黒い陽がよぎる 剥き出しの梁に止まる 月光


『設定』 多くのものを解き放つとき何かが開く
『解説』 少年少女たちはタイムカプセルを割れない
『理解』 満ちる潮に紅い指先をつないだ時


殷々と響く、、、

高架下の風と

伝う翠雨の囁きと

慌しく流れるクルマの振動と

訪問者を告げるベルの谺は途切れ

モニターごしに生まれる 僕たちの溜息と




2010/02/24 (Wed)

[16] 雲の嶺廟
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ハスの花はアメの色


トキを映すシキの色


喜びは紅くアカク裂けた海原


哀しみは遠いトオイ息の脱け殻



独りきりの少年は 真上の風船を夢見てる


時空の筏を駆使しては 真夏の涙を探してる


椅子に 秘密を隠したら


一輪の野薔薇を飾り


夜に 名前を捨てたなら


淡い蓮華を天に還そう


孤人の星は 雪の湖氷たゆたう青き棺



長靴の底に



失われた百億の暁の光が



失われた一陣の風を伴い



永遠の夜明けを告げた






2009/12/21 (Mon)

[15] 散カケル空
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透明な海に沈んで

深海の底から見上げては

手が届くようで届かない

綺羅綺羅とまばたく空



淡い音色の波に包まり

魚と鳥が楽し気に交差する

あれは、水と光の燦乱する空


このまま上へ上へと泳いでいったら

スっと放たれそうな


残酷な空


それは新しい影纏い 櫂のない難破船を焼き尽くし

透明な朝に届く手紙

ゆっくりと手をかざし 欠けた爪のばし 

触れたら散らばる


少年の空





2009/12/15 (Tue)

[14] 蝿の王 【殱】
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見上げた夕焼けに 蝿の大群
どこまでも うねりながら伸びてゆく
空の窪みへと まるで黒く気高い魂のように

俺は静かに喉を震わせている
ひどく悲しい歌が花を枯らせる


痛みを確認するために また壁を打ち抜く
すべてを焼き尽したいと願い
すべてを努めて腐らして
声すら喪った


きっと俺に一対の半透明な羽があったら
あの小さな骨を贖いの杯に砕き
渦を巻く顔の無い亡者たちにくれてやるのに

黒い雨が赤い錆をおとす
流れる暝い水が すべての色を溶かしゆく

輝く夕陽の奥の憎しみも 青白い月のような網膜も
褪めゆく空に沈む 懐かしい顔も何もかも……


すべてを焼き尽くしたいと願い
すべてを努めて腐らして
影すら喪った




2010/02/24 (Wed)

[13] 蝿の王 【蝕】
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うつむいた先に 蝿の死骸
浮かんでは沈む ボウフラの海

斑に映る 黒い空
よぎる 泥の鳥

飛んでゆく 丘の墓場へ
みなが眠る凝縮した渦の中へ


俺が云う決まり文句
壁に響く打ちつける音

ぼんやりと聴く
微かに 血の匂いをさせる馬

いななく眼に  針

手に取る 濡れた先端
射し込む 乾いた舌先

声に出して読む 気が塞ぐレス 


とぐろを巻く沿線の渋滞
みな炎に巻き込まれた

逃げ惑う先に 俺の死骸
みな踏み付ける 顔が崩れる

子供が笑う 両親が祈る
俺は俺のコトバを探している


渦がみなを優しく包み‥






2010/02/27 (Sat)

[12] 蝿の王 【朧】
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うずくまる 足元の蝿

掬い取る 水溜まりの影に

沈み込む タバコの吸い殻

ドコからか聞こえる潮騒に

浮かび上がる黒い頭部


トビラの向こうに何かある
右手に鉄が握られている
熱い感触が心臓を金縛る
向かい風に何かが舞う
耳元に入り込む羽音

授かった力 錨を上げる刻


うずくまる 溺れる蝿

救い出す 血溜りの肉へ

産みつける 純白のタマゴ

ドコからか聞こえる喚声に

浮かび上がる黒い頭部

2010/02/24 (Wed)

[11] Adamite
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存在することの不気味さ
無意味ではないけど 
無意味でもある
それよりも
不気味

考えてみれば考える必要もないのに考えてる事

腹が減る 何か食う
満足する
腹が減る 何か食う
満足する
排便する 廃棄する
また
腹が
何か
へる
くう
なにか
顔が
崩れる

.
.

不思議ね と母


確かめる
手がある 足が生えている
人間だ 人間というものだ
この時間という感覚
どこまでも続く長く白い橋
ぼんやりと黒い影が佇んでいる
いくつも それは走り進み歩き立ち止まり
いつしか 下をのぞく

不思議ね
不確かね

あなたも わたしも なにか
わからないもの
みんな しらないのもの
みんな したをむいて
ずっと かがみをみてる
なにもうつらない
なにもうつらないのに
なにもうつらないものをずっと

カオガ
崩レル

くずれてもいい
わたしがわたしじゃなく あなたでもいい
かみさまはだれでもないもの
時間も存在も記憶も血も
だれのものでもない

頭から生えている手足 手足から繋がる星々
あなたはきえて わたしがうまれて
わたしもきえて たましいもきえて
ほしももえて はしもくずれて

かがみだけのこって

だれでもないものがうつるのよ
だれでもないものがゆっくりとあらわれ

ねむりながら死に 
ねむりながら考え
ねむりながら眠り… 



ふと




きえているの

2009/12/23 (Wed)

[10] 
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いまからゆくよ

手にある無数の世界
若さって時に絡みつく時間だから
もうゆくよ
星の数ほど未来はあるんだろう?
老いること恐れるよりなにより
雲の下は道だらけ
誰もなにかしら求める存在らしい

今日からゆくよ
道標は風まかせとか
寒さにまだ震えてるくせに
じゃあもうゆくよ
絶対にゆくよ
風が止むその前に
すべてがカラカラに干からびてしまう前に

僕らなにかしら求める存在らしい

2009/11/06 (Fri)
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