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トケルネコの部屋  〜 投稿順表示 〜


[220] *愛について*
詩人:トケルネコ [投票][編集]

あれから色んな事があったけど
君がいなくなって三年、柄にもなく考えてたんだ
愛について、人生について、失う事の意味について、ホーミーについて

そう、あの神秘のホーミーについて・・・



コンビニでおもむろにホーミー

深夜、帰宅中のOLの背後からホーミー

イブに裸で三時間寒中ホーミー

デスクトップホーミー

阪神の応援団一斉にホーミー

ホーミーゲーム化

ジャルジャル、モンゴルにホーミー修業

ジャルジャル、帰国後失踪

ホーミーの3D化をキャメロンやんわり断る

ホーミーで福山雅治『桜坂』

西のウバルト、東の鴻之池ホーミー対決

ウバルト、まさかの惜敗 自殺

ホーミーで水が美味くなると美輪が

ホーミーで魂が浄化されると江原が

東野圭吾最新刊『震えるUiiii!!!!』

ジャルジャル、山籠りしてニューホーミー開発

ジャルジャル、みなに失笑されるもタモさんには褒められる

もはや全てはホーミーでしかない

来年辺りモンゴル沈没



2010/08/29 (Sun)

[221] 太陽を喰ってしまった
詩人:トケルネコ [投票][編集]

だいだい色の悦び キズモノであること
不安は口にした途端 神経質に寝そべるキティ
アッティラの指先が僕を名指しした
雲を道連れに駅に佇む影たち

今日、白いボタンを買ってみた
アパルトヘイトについて学んでみた
今宵、かぐわしいリンスを捨ててみた
敵を愛することを学び忘れた

だいだい色の苛立ち キワモノのポスターの彼女
太陽を口にした途端、目の前がクラッシュした
そよ風と大通りを必死に駆け抜けた
メソポタミアの乾いた暑苦しさが歴史書に染みてる

何だか白いボタンをはめてみた
アパルトヘイトなんざ興味なかったのさ
何度も黒いボタンを引きちぎった
誰かを愛することを学ぶために産まれたってよ

太陽を吐き出した途端、お月さんが胸に落ちた
そのシラケタ輪郭をなぞってみた
愛と憎しみってやつを救いたかったんだろう?

白い生焼けのパンを踏み潰した
黒い丸焦げの自転車が今も放置されてる
ジコを愛することを学び忘れた
カゲを憎むことを参考書にして

追い風と坂道で無邪気に転げ回った
いつもの選挙カーが明るい未来を縫い付けてくる

太陽は無事に今日も落ちた
曲がり角にだいだい色を落とした
真っすぐな電柱の影を健やかに溶かしちまった


スミ色に溶かしちまった



2010/09/17 (Fri)

[222] クローニングS
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網膜を尖らす季節のヴァイタル 死海のソリッド
奇形の友愛に溺れる走査線歌詞
三行半の奇跡を望め 独走の能面魔獣
アンフェタミンの街灯に虞式のレーベルが並ぶ

遠隔の指先は探る 触れえない宇宙のイニシャル
燃えるジュピターの衛星 群れの群れ

均質を希むなら孤独を隠せ
Balkan 自涜の縫製模様 
踵に焼き付けて

虚体の回路に真空のアドレスが踊る
窓辺の悪意に新月が匂う八月

煤けた藍色を君へ
晴れた静かな午後の崩壊へ

美しい業を連れて
華やいだ沈下する衛星都市 眠れ眠れ

匍蔔しながら悟るなら
水溜まりの正義を飲み干せよ
ただ一なる謡を循り

結い、朽ち果てよと
涯しなき暗黒の溶鉱炉 その風の高域へ

崇めぬ天は海と喚び乱れ
砂時計の烏達は埋もれる灰もない


世は先駆的アセンブル
彼岸の月を切り刻む
八咫の銃声

アヤメワカラヌ天叢雲



2010/10/06 (Wed)

[223] 紫さん
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ウランバートルで開店した紫さん
お洒落なセレクトショップで、日夜パリスの最先端モゥドを棚に飾ってる紫さん

でもそこはバートル。ウランなバートル。筋金入りのモンゴル
夜な夜な狼が徘徊しちゃう未来都市
ピクミンが大量発生したっておかしくない空気感

終わりは近い、と予感した紫さんは店を閉め大平原で巫女をやりだした
獣の骨を炙ってはヒビの形で未来を占う昭和風味なやつだ

そこへ日の本から一人の快男子がやってきた
いかつい巨躯と鋭い眼光はその男がただものではないことを物語っていた……



父だった。

父はもう帰ろうと言った

紫さんはいやや、とだだを捏ねた

父は、いいから康子、もういいからと何度も言った

ひどく疲れてギラギラした目を微かに濡らしてもいた

紫さんは、今さら帰られへん…と小さく呟いた

父は笑って、みんなぁ心配しとるぞと紫さんの頭を優しく撫でた

紫さんも涙目で笑って、…国、間違えたわって無数の骨片を空にばらまいた


それは青空にまるで儚い花びらのように舞って

彼女の未来を確かに祝福していた



【おわり】

2010/09/02 (Thu)

[224] 鬼が来る!
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鬼が来る
乳房を触りに
あたいの乳房を

鬼が来る
夜に跨ってくる
生首を背負って

だれのくびだい?と問う
ざいにんだぁざいにんだぁと鬼
あたいの乳房を触る

鬼が来る
あたいは寝たふりをする
鬼はたりないのかぁたりないのかぁと消えた

彼はどこへ行ったの?
なにをしに往ったの?
あたいの腹の中がまた、蠢く

春が来る
夏が来て秋が過ぎ冬の夜が来る
鬼は来ない

あたいは乳房を触る
赤子に乳を含ませる
…笑わない赤子に

テレビを点ける
乾燥機を回す
『鬼が来る 』

赤子が哂いだす
貌は生首のように青黒い
鬼は乳房に吸い付く

乾燥機が回る
テレビのニュースではまた・・・
ざいにんだぁざいにんだぁざいにんだぁざいにんだぁざいにんだぁぁぁ

赤子は眠った
鬼は還った
あたいの乳房をゆっくりと吐き出して





2010/10/06 (Wed)

[225] −砂塵よ−
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砂塵たちへ……

弔いはいらない

炎は歌を印す

君だけは望みを叶えよ

大気はオトガイに滴る

見たのか

多くの屍の乾いた腕を

その白い指先を

砂塵たちへ……

弔いはいらない

嘆きは穹へ

舞い上がる炎の如く

お前の行方は私達が示そう

だからもう

その目を開けよ

行く宛てが無いとただ震える

その口を閉じよ

景色のない砂漠に埋まろうと

この指の先を進めばいい

私たちが行けなかった

行く術を永遠に失った

あの星と陽の瞬く地平へ

だから砂塵たちよ……

墓標はいらない

後に続く数多の足跡が

それこそが

私たちを安らかに眠らすのだから




2010/09/17 (Fri)

[227] Deus X Macine
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路上
晴天
AM *:**

不気味な男がおる
その男は時計を持たない
忘れたのか、捨てたのか
とにかく時を顧みない

不気味な男がおる
汚れた衣服を纏い
背中には袋を背負っている
何かが…みっしり詰まった袋を

無菌な月が昇っておる
だが男は上を見ない
見てもしょうがないから、上は見ない

路上
雨曇り
PM *:**

不気味な女がおる
その女は傘を持たない
忘れたのか、捨てたのか
とにかく雨に濡れている

不気味な女がおる
洒落たヒールを履いて
ブランド物のバッグを抱えている
何も…入っていない小さなバッグを

穢れた水溜まりが広がっておる
だが女は下を見ない
とうに見飽きてしまったから、下は見ない

路上
交差点
『時間です』

不気味な男と不気味な女が擦れ違う
互いに互いを見ることはない
男は背負った袋から何かを産み出す
産声が女の空っぽのバッグに谺する


男は走る

女は揺れる

男は走る

女は嗤う

男は月を抱き込む

女は水溜まりに沈む


互い互いを見ることは永遠になかった



2010/10/14 (Thu)

[228] 焼酎
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しょっちゅう 焼酎 チュウチュウ 吸いちゅう

掌中 焼酎 少々 酔ちゅう

車中 常住 中一から 操縦

象徴 小宇宙 抽象的な 小数

冬中幼虫地中で成虫 暑中甲虫道中でアバンチュール

祥福 招来 中華飯店「昇龍」

正蔵 小腸 ちょくちょく 硬直 

正直 チューハイ 焼酎より 好いちゅう



2010/10/14 (Thu)

[229] 義理義理
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キリ

キリキリ

キリキリ


ベランダニオトコガヒトリ
キリキリ キリキリ トナニカヲウガツオト

カイサツグチニショウネンガスウニン
キリキリ キリキリ トナニカヲサシコンデイル

コウエンノアヒルノオキモノニヨウジョガワライカケ
キリキリ キリキリ トナニカヲエグリダス

バイテンノカワイイテンインガフリムカナイ
キリキリ キリキリ トナニカヲセヲムケツブシテイル

キリキリ キリキリ トナニカガヒビワレテイク

キリキリ キリキリ トナニカガズレテイクオト

ベランダニオトコハモウイナイ

ショウネンタチハバラバラニアルキサリ

ヨウジョハツクエノウエ

カワイイテンインハフリムカナイママ

ダレモソレヲキニシナイ


キリキリ 

キリキリ 

キリキリ

キリ








2010/12/22 (Wed)
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