『好きだ』

簡単に言葉に出来るほどの小さい想いじゃない。

『壊したいくらい、愛してる』

気が向いたらでいいよ。

君が気付くまで僕は待つから。

君のノロケもグチも、全部まとめて聞いてあげるから。

彼氏と喧嘩して泣いている時は

落ち着くまでいつも通りに側にいるから。

いつか君が僕の想いに気付いたら

その時は、気が向いたらでいいから

僕の名前を呼んで。

握り締めた手。
爪を食い込ませて。


握り締める手。
いらない想いを引き千切って。


握り締めた手。
君への想いを消す為に。

手紙を書こう。

伝える為に。

手紙を送ろう。

君の心へ。


手紙を破ろう。

消す為に。

手紙を捨てよう。

忘れる為に。

全ては貴方への想いだから。

伝えたかったのはこんな言葉じゃなくて。

たった一言の言葉じゃなくて。

もっと大きな意味のある言葉で。

あの涙の意味を伝えたくて。

ありがとうと伝えたくて。

飛んで行け、振り返らずに。

走ってゆけ、全てを振り払ってでも。

きっと今なら

遮るものは何もなく

あるのは風だけ。

想うのに必要なのは一瞬。

とても単純だから。
それでも想いは、ただ深く。

忘れるのに必要なのは・・・

無理だよ。

きっと何も忘れられない。

終わりにしよう、全てを。
消し去ってしまおう、全てを。

それでも世界は廻るから。
止めてしまおう、全てを。

僕の中の世界が崩れ出す。

もう振り返らない。
もう戻れない。

振り返りたくなる過去を全て。
望みたくなる未来を全て。

僕の血と一緒に沈めてしまおう。

アリガトウ。
いつかの僕とこれからの僕。

サヨナラ。
いつかの僕にこれからの僕。

どうか、どうか。

きっとサヨナラは告げないから。

痛みを抱えて行くから。
君の痛みも全部、全部。

どうか、どうか。

きっと笑っているから。

君の光になるから、君の標になるから。
その瞳に大切なものがちゃんと映るように。

どうか、どうか。
君は笑っていて。

癒えることのない傷跡が
誰かの手によって再び痛み出したのなら。

誰も僕を放っておいてくれないのなら。
誰も僕を助けてくれないのなら。

もう僕は疲れてしまった。

耐えることに、笑うことに、涙を流すことに。
声を出すことに、耳を傾けることに、反応することに。

だから今度は、誰かの手で壊されるくらいなら
自分で壊したいんだ。

開いた傷跡を

その傷をえぐって

もう一度最高の苦痛を。