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松子の部屋  〜 新着順表示 〜


[9] アンダースタンド
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彼は黙ってそれを見ていた 
ただひたすらにそれを見ていた


私はそんな彼を見ていた
黙ってひたすらに彼を見ていた


だが彼はいっこうに動く気配がなかった
じっとそれに見とれていた


彼が見とれているそれは いったいどんなに魅力的なんだろう
そこにどんな秘密があるのだろう


そっと彼と同じところに立って見た
さっきまでいたところと ちょっと違うだけなのに




なるほど 素晴らしい




彼は黙ってそれを見ていた
ただひたすらにそれを見ていた


私も黙ってそれを見ていた
ただひたすらにそれを見ていた




同じそれを見ていた

2005/03/31 (Thu)

[8] 梅雨入りした日
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ぬれた髪の毛を指でかき分けながら 
何気ない風を装ってる
たまたま出会えただけなのに 
運命にしたい僕がいる
ポケットに入れた左手が 
さっきから汗びっしょりなのを 君は知らないだろう


久しぶりに聞く君の声は新鮮で 
久しぶりに並んで二人の成長を知る
少しぶつかった君の肩が 
やけにやわらかくて あたたかく感じたのは 
雨にぬれすぎたせいじゃない


こうしていると恋人同士みたいだから 
いつまでもこうしていたいから
いっそのこと電車が事故を起こして 
しばらく来ないでくれなんて 
そんなこと考えたりもして


心弾む会話 無情にも来る別れ 
君にとっちゃそんな大それたモンでもないんだろうけど


軽く手を振って 別れる自分に 
今日も告白できなかったことに 
安心と苛立ちをおぼえる


乗り込む電車の窓 
それに映る自分の姿と 
向こうの電車に乗る 君の後姿
反対方向に進むそれを 
永いこと見つめながら
目をつむって 明日の試験のことを考えようとした

2005/03/10 (Thu)

[7] 
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幼い自分に憤りを感じる日々
(自分と向かい合えない自分)

自分に限界をつくって 戦うふりだけしてた日々
(後悔の念と憎悪の念)

自己中心的な発想で 繰り広げられる白痴な日々
(そこに残る虚無感)

「頑張れ」って声かけて 「頑張る」って答えた日々
(何についてかわからずに)

時間とすべきことの板ばさみに 苦しんだ日々
(そこに見出すわずかのやすらぎ)

人を愛す日々
(愛されないことへの怒り 悲しみ)

星の瞬きと 月を眺める日々
(どうしようもなく年月は経て...)


死にゆく日々と生まれくる日々

2005/02/20 (Sun)

[6] セルフ
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自分の中には
自分を考える
自分がいて
その
自分は
自分を愛していないことのほうが多い
だが
自分を見ている
自分は
自分でないものから愛されようとする
だから
自分を変えたいと思う

自分を見ている
自分を見ている
自分はそんな
自分がいることに 安心をおぼえるのだが 
たまに
自分に見られている
自分に見られている
自分を かわいそうに思う

でも
自分が
自分として生きていくためには やはり
自分の存在が必要なのである
自分を見ている
自分も また
自分を見ている
自分を見ている
自分も 
自分の在り方をよく知っていて
それぞれに
自分のために機能しながら 
自分を形成している

だからこそ またこのような
自分の存在を知る
自分がいる

2005/03/21 (Mon)

[5] フランシス
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地球の裏側で今何が起こっているのか 僕は知らない

どうして今戦争が起きているのか 僕は知らない

いつ 誰が どのようにして人間を創ったのか 誰も知らない


僕らはいったい何を知っているのだろう


アメリカの不幸を知ったとき 本当は何も...
実はアメリカ人も 誰も 何も 知らなかったんじゃないか


みんな知った顔して 何も知らないんだ

2005/03/22 (Tue)

[4] ルーティン
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いつものようにテロが起こり いつものように医療ミスが起こる
いつものように子どもが親を殺し いつものように政治家が嘘をつく

いつものことだから みんななれてしまった
新聞に出てる「○人死亡」を見ても何も感じない だっていつものことだから

いつもいつも誰か殺され いつもいつも誰か泣いてる

いつものように地下鉄に乗り いつものように家に帰る
いつものように食事をし いつものように眠りにつく

そんないつもは いつまでも続かないことを 僕はいつだって知っている

2005/02/20 (Sun)

[3] Lucy in the sky with diamonde
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僕はラッキーだ 何億分かの一で産まれてくることができたから

僕はラッキーだ かけがえのない友人を得ることができたから

僕はラッキーだ 学ぶ環境にいることができるから

僕はラッキーだ 貴重な体験を数多くすることができたから

僕はラッキーだ ちょっとだけ幸せな気分で夜を過ごせたから



でも 何よりもラッキーなことは 僕が殺されなかったことと 僕が人を殺さずに 済んだことだ

2005/03/10 (Thu)

[2] 最期が静かな夜であるために
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明日僕は死ぬ  逃げられず僕は死ぬ  静かに僕は死ぬ
昨日僕は生きた  逃げずに僕は生きた  静かに僕は生きた
今日僕は生きる  逃げられず僕は生きる  静かに僕は生きる


だから僕の人生は単純に  ただ単純に
でも  残酷で  それでいてあたたかい
生きること  死ぬこと  愛すること  憎むこと
戦うこと  逃げること  争うこと  手をさしのべること


すべては単純に  ただ単純に


太陽が昇るならば  月が輝くならば
セミが鳴くならば  雪が積もるならば
あなたは泣くのでしょう  涙を一つぶ落とすでしょう



そう  だから



僕は笑うのです 涙が出るほど 笑うのです

2005/03/10 (Thu)
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