ホーム > 詩人の部屋 > アマネの部屋 > 新着順表示

アマネの部屋  〜 新着順表示 〜


[3] 空蝉
詩人:アマネ [投票][編集]

永遠の夢 叶わぬ熱に 恋い焦がれ
冷たく深い 底にて眠る
土の胎内 聴こえる鼓動 業の声
揺さぶり起こされ 痺れる手足
暑き夜の 隠れし月へと 身を捩り
割る躯にぞ 心残らん

夏待たず 鳴いた空蝉 風に揺れ
光求めて 土へと還らん



夢現 醒めるのならば 太陽に
近づく夢を 抱いて眠らん
羽根がもげ 堕つるは現 夢の世の
無き光とて 今は恋しや
亡き心とて 今は哀しや

2009/09/03 (Thu)

[2] ただ君よ、不幸あれ
詩人:アマネ [投票][編集]

伸ばした先の 光なら消え 闇は続き
五感擽る真実は 虚無の嘘へと誘う

甘ったるい梔の香りは
口無しの死人の手招き
払い退け辿った煙は
ピリピリと 舌先に鋭く
覚醒を助長させて 蝕む紫

確かなものを選ぼうと
曖昧に並べる言葉 惑う心

叶わず 応えぬ 声を待ち
幾日も 繰り返すは愚考

「温もりなど 知らなければ 望まぬものを」
と 呪えども
知らぬを知るは 業の環

放った熱は 残らずに
発した声は 響かずに
ぼやける輪郭なぞるのならば
「ただ君よ、不幸あれ」と
笑うて生きるだけの事

ただそれだけの 滲むは命

2009/09/02 (Wed)

[1] アタシノナ
詩人:アマネ [投票][編集]

君が呼ぶ名はアタシではなく
アタシが呼ぶ名も君ではなかった

それでも確かに体温は繋がり
君の熱はまだ胸に残る

首を絞める特異な関係は続かずに
それでもアタシは君が好きだと笑った

呼べなかった名前を今更何度もなぞっても
意味など無く霧散する



君に呼んで欲しかった名は、。

2009/09/09 (Wed)
33件中 (31-33) [ 1 2 3 4 ]
- 詩人の部屋 -