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里雨夜の部屋  〜 新着順表示 〜


[398] こおり
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透明で無味無臭

少し薄まるかもしれないけど味は変えず

温度だけを奪って溶けて姿を変える


個性はなく主張も弱く脇役


夏には重宝されるけど

それ以外の季節には忘れ去られてさえいる存在



そんな人生つまらない?

それでも私は幸せよ

2016/07/01 (Fri)

[397] 雨粒の向こう側
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屋根を叩く無数の雨粒は

リズミカルな音色でダンスを踊っている


アスファルトを濡らす雨粒は

静寂を際立てて哀しみを包み込んでくれる


青空に降る雨は

陽射しを受けて七色の橋をかけてくれる


鼻唄も涙も願いも

知っているのは雨粒だけ

2016/06/09 (Thu)

[396] 平均台を歩くように
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日中
世界を太陽が照らすとき
僕は猫をかぶり
社会にとって人畜無害であろうとする


空で月が輝くとき
僕は名を変えて
言葉を紡ぎ詩をうたう

どちらも僕で
どちらも必要で

きっとバランスを取りながら
みんな生きているんだ

2016/05/17 (Tue)

[395] あしあと
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波にさらわれ消えると分かっていても

波打ち際の砂上を歩く

実世界に痕跡が残せなくても

実体のない世界で文字を綴る


大勢でなくても誰かの心に残るように

紡いだ詩に願いを込めて



朝になれば何食わぬ顔で今日を歩く

2016/05/12 (Thu)

[394] 深呼吸
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空回りしてる気がするとき

気持ちが後ろ向きなとき


大きく息を吸って

大きく息を吐く


それだけで余分な力が抜ける気がする

2016/05/11 (Wed)

[393] ひらおよぎ
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現実の世界をもがいて

幻想の世界で息つぎをする


水面で世界がわかれるように

混ぜたくない世界がある

2016/04/26 (Tue)

[392] プロポーズ
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苺のように甘酸っぱい思い出の公園で

改めてお互いの気持ちを確認した今日


君へ贈ったネックレスの輝きも

雲間にかかった七色の橋も

僕らを祝福してくれているよう


なんて

頭の中がお花畑って思われるかもしれないけど

今日は休日で

一生に一度のことだから浸らせてほしい



僕を選んでくれてありがとう

2016/04/24 (Sun)

[391] これから、そしてその先へ
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歳を重ねることに抗うのではなく

歳を重ねることを楽しみとするような人生を送りたい


若い頃を懐かしみ

子供や孫に物語を読むように語れる

そんな母親にそして祖母になりたい





10y

2016/04/12 (Tue)

[390] いつまでも続きますように
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この部屋のドアをノックして早10年

生活は大きく変わり
親元を離れ一人暮らしになり
学生から社会人へと進んできた

ただ月日を経ても変わらないものもある

精神年齢はあの頃も今も30代
自然を題材にすること
この部屋を訪れ続けているということ

これからの10年で
精神年齢は変わっても
きっと自然は題材にし続けるし
この部屋にも通い続けるだろう


私が詩をかきつづけるかぎり
この部屋が存在し続けることを切に願う


10y

2016/04/10 (Sun)

[389] コイが龍になった夜
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夜空に浮かぶ光

丸くなったり細くなったり

日によって形を変える不思議な光


白い光は淋しげでそれなら傍にいたいと思ったんだ


水の流れに逆らって光に届きそうな高い滝を登る

激流に負けまいと死に物狂いで泳いぎ

高く遠い光を目指すうちに空を昇っていた

これならあの光へ届くだろう



その日月光に照らされる1匹の龍を多くの人々が見たという

2016/03/29 (Tue)
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