銀の星に秘められた
輝くマメを追い求め
泥にまみれたはしきれで
宇宙船を組み立てて
ひろいおそらへ飛び出すと
そこは一面銀色の光にみちておりました

銀のつばさをはためかせ
あなたが夜空へのぼるころ
私はそっと抜け出して
あなたが薄めた暗闇を
あてもないのにさまよって
時よ止まれと思いつつ
夜明けを拒んでおりました

白く白くかすんでいった
青い青い私のこころ
遠く遠くはなれていった
白い黒の昔の私
手を伸ばしてもとどかない
何処にもいない綺麗な私

さらりさらりながれる記憶
ぽとりぽとり過去にこぼし
歩んだ道に少しずつ
散りばめられておりました

もう少し
あと少し
この寒さを耐えぬけば
暖かな風が
まろやかな雨が
すぐそこまで
なごやかな光が

ほわりほわり浮かぶ月
ちくりちくり光る星
ポツンと１つ街灯が
夜の闇に抗って
朝が来るまでただひとり
誰も歩かぬその道を
ゆるくてらしておりました

あの日に帰りたい
別に楽しくなんてなかったのに
辛さは今とかわらないのに

あの日に帰りたい
思い出すのは暖かな温度
36℃の安心

あの日に帰る道
あの人がいた道

21回めの夏がもうすぐやって来る
楽しいのか切ないのかわからない
ただ今は全力であいさつを
ようこそ21回目の夏

昔みた光たちは
今もまだ輝いてますか
ピカピカぴかぴか力強く
記憶のなかを照らし続ける
あの光をもう見ることは出来ないけれど
きっと何処かで輝いている
あの光に
またあいたい

なにも見えません
なにもきこえません
そばにいるのなら
せめてその体温で
君の存在をしらせてください