ホーム > 詩人の部屋 > 安曇の部屋 > 投稿順表示

安曇の部屋  〜 投稿順表示 〜


[48] 雨の唄
詩人:安曇 [投票][編集]

涙に濡れた
切なき


誰にも
話せぬ


静かに思い出すのは
こんな
雨の日

「いつか」になった
あの
想い

心の奥に
閉じ
込めて

こんな雨の日には
そっと
心の奥から取り出すの

お風呂の
温さが
妙に切なく感じる

あなたの
温度に
似ているから

霧雨
体に
張りついて

静かに
体温
奪う

どんなに
嘘を
重ねても

痛むの

僕一人


雨の唄

雨の涙

雨の切なさを

知りました。

2005/06/06 (Mon)

[49] バックミラー
詩人:安曇 [投票][編集]

去ってゆく

道も

風も

色も

音も

去っていく

君は去っていく者を写し出し

刹那に僕に伝えゆく


いつの日か
僕も君に
写し出されて

去ってゆく

2005/06/06 (Mon)

[51] 心愛しく、心苦しく
詩人:安曇 [投票][編集]

心愛しく貴方を想い
心苦しく貴方を想う

風が強く
体温奪われ

風が強く
切なく沈む

ずれた愛情
己が傷つき

ずれた愛情
貴方に届かず

雨の匂い
貴方を感じ

雨の匂い
心が動く

心愛しく歩いた道も
心苦しく歩いた道も

いつも心に
貴方が居座る

流れては消える
バックミラーに映し出されし景色たち

妙に僕と重なった


心愛しく想うとき
心苦しく想うとき

貴方が僕を支配するとき

2005/06/06 (Mon)

[52] 電車
詩人:安曇 [投票][編集]

さわがしい車内が
孤独を運ぶ

乾いた笑いが悲しくて
一人静かに空を見る

僕の心とは裏腹に
空は厭味なほどに青々しい

一定のリズムで電車は進み
一定のリズムに身をゆだねる

貴方の手
私を幸せにする――魔法の手


ねえ、貴方の声を忘れる前に
もう一度名前を呼んで

ねえ、貴方の笑顔を忘れる前に
もう一度笑ってみせて


騒がしい車内
貴方がいない電車は孤独しか感じない

2005/06/06 (Mon)

[53] 都会の悲しみ
詩人:安曇 [投票][編集]

明るい夜が
広がる街

優しさと悲しみが
渦を巻き

淋しさを埋めるため
他人の温度に身を寄せる


夜を照らす
ネオン街

僕を癒す
お酒にお風呂

ただ
温まりたい


自分を傷つける
小さい嘘の山

暗やみが
寒すぎて

また
淋しさに襲われる


まるで
水槽の中に入ってしまったよう

ぐるぐる
繰り返す

繰り返す

2005/06/06 (Mon)

[54] 自問自答
詩人:安曇 [投票][編集]

どうすればいいんですか?

自問自答は終わらない

どこに行けば楽になれるの?
なんて思う自分を責めて

何処にいても
何をしても
笑っていても
泣いていても

私は私 貴方は貴方
何も変わらない


でも、でも


どうすればいいのですか?
言葉だけが頭を回る


忘れたいことばかり
忘れるのに時間がかかり

忘れたくないことが
先に消えてく


何を力に過ごしていたのか
終わった今では何だかわからず

何をしたくて
頑張っていたのか

何が辛くて
泣きだしていたのか

どんなにどんなに後悔しても

今は、今で


もう
過ぎてしまった

戻るなんて出来ないから
みんな昔に戻りたがる


そう、私も

2005/06/07 (Tue)

[55] 君と弱僕
詩人:安曇 [投票][編集]

言い訳



自分

守ってた


今でも
弱い自分

上に
言い訳

蓋をする




そんな



だけは
気付いてた


だから
思いっきり
泣いて
くれたんだ












一緒に




僕の中の弱虫も
君は抱き締めてくれました

2005/06/08 (Wed)

[56] 優しい不思議
詩人:安曇 [投票][編集]

―大丈夫。


不思議だね
貴方が言えば
本当に大丈夫だと思えるんだ


心がささくれ痛いとき
私は貴方を想います


貴方を想うだけで
優しい気持ちになれるから


貴方と出会ってから
温かい気持ちを知りました


不思議だね
あんなに淋しかったのに
貴方を見つけたらほっとしたんだ


些細なことに幸せを感じて
些細なことで切なさを感じる


言葉に出来ない感情達




貴方と出会ってから
不思議なことが増えました

2005/06/11 (Sat)

[57] 愛の証
詩人:安曇 [投票][編集]

『好き』


『愛してる』


言葉でわかる愛の証。




―言葉に出せない僕は…?

2005/06/11 (Sat)

[58] 別れの道
詩人:安曇 [投票][編集]

君の笑顔が胸に刺さる
上手く笑えずにゆっくり歩く


優しい日差しが僕らを包む
君は僕の手を
いつもより強く握っていた


最後のデートだという事以外
何にも変わらない
優しい空気


お願い
いつもよりも少しだけ
時が過ぎるスピードを
ゆるめて下さい


お互い相手を思いやって
愛しい時間を過ごしていたね

初めて君に伝えるけど
君との日々がね

僕の心を
綺麗なものにしてくれたんだ


最後のデートだという事を
時計を見るたび思い出す
時間がたてばたつほど
握った手が愛しくて

君と同じ体温の右手を
離したくないよ


最後のデートは
別れの道を歩くこと

二人で決めた事なのに
踏み切り音が虚しく響く


もう少しだけ
踏み切り閉まっててくれないか?

駅に入ったら君の手を
離さなくちゃいけないから


改札の前、別れの時
つないだ手がそっと
離れていって

『またね』
と言った後ろ姿が
少しだけ震えて見えた



自分の無力を思い知らされた
幼き恋の唄

2005/06/13 (Mon)
439件中 (41-50) [ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 >> ... 44
- 詩人の部屋 -