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小さな貝がらの部屋  〜 投稿順表示 〜


[639] それでいい
詩人:小さな貝がら [投票][編集]

腕が探している
たった一つあの日の
温もりだけを求めている

あんなに心が痛くなるなんて
自分の中にあったんだね
信じられない瞬間だった

いつの間に私は
こんなに必要としてるんだろう

ケンカしたばかりの次の日でも
声だけでは不満で
顔が見たくなったりして

ちょっとつっぱねて見ても良かったのに
心が耐えられなかった

ケンカしたら消えたくなって
生きていたくもなくなって
あなたに必要だって言われる迄
生きていても死んでるのと
同じ位の気持ちで

情けない程貴方に恋して
情けない程貴方を愛して
情けない程貴方を必要として

何処かへ連れ去ってよ
ずっと傍にいてよ
何故傍にいないの?

自分が悪いのに
貴方のせいにして

貴方になんて
相応しくない女(ひと)ね

だけどあの日の幸せが
忘れられなくて
あの日に戻りたくなって

笑われてもいいや
誰かに馬鹿にされてもいいや

貴方が好きな事
この事実を
貴方が解ってくれたら
それでいい

2023/09/14 (Thu)

[640] 夕暮れ
詩人:小さな貝がら [投票][編集]

会う時は笑顔で会えるのに
何故別れる時は
又会おうねとか
又電話するねって
笑顔で別れられないのだろう

又会える日が必ず来るのに
すぐ会える距離じゃないからかな
寂しさが襲ってくるのは
この寂しげな夕暮れのせい?

そっと手を握った
帰り道のあの駅までの
短い距離だけど
それでもいい
少しでも貴方の
温もりに触れていたかった

この夕暮れは
とても綺麗で
優しい気持ちにもなるけど
どこか切なくて
何か果てなく遠く感じる

少しずつ寒くなってきたのも
理由なのかな
全て時のせいにして
自分の気持ちを誤魔化した

だけど誤魔化し利かない
気持ちが涙に溢れ
恥ずかしい位に
人前で泣いた
人前で貴方を抱いた

この温もりが好きだった
何よりも好きだった
夕暮れの中に落ちた涙は
キラキラと空に馴染み
明日の朝へと繋ぐ

夕暮れの中に
消えてく背中
愛しい背中
貴方の背中

夕暮れは
時に優しく時に切なく
私の胸を痛ませる

2023/10/30 (Mon)
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