僕の中であの娘の存在が
どんどん大きくなる

あの娘を想えば
失明したってかまわない
あの娘を想えば
耳が聞こえなくても
話せなくなっても
僕はかまわない

なのにあの娘は…

なのにあの娘は…

こんなに側にいるのに
あの娘は気付かない

こんなに想ってるのに
こんなに側にいるのに…

……


さて、そろそろ立ち上がろうか。


もう遅いけど。

肩を寄せ合って
どこまでも
いつまでも…



加奈
俺の最も愛する人
世界の果てに
自由に触れ
責任に邪魔され
届くはずの未来が
ものすごく遠く感じた

それら全て
俺らのつないだ手で
壊せるとしたら
俺の手をとってくれる？

明日どうなろうと
知ったことじゃない
今日だけは
加奈の笑顔を。

『好き』、『愛してる』
時間と共にコトバが嘘になると言うのなら、僕は時間なんていらない。
このまま止まった時間の中を、君と一緒に過ごしたい。
最後は君と別れてしまうのだろう。
そのトキが来ないように祈りながら、僕は君の手を握る。
『時間よ止まれ』と祈りながら…

僕の思い出の中に
僕の故郷はない。

正確には
色褪せてるんだ。

明日は故郷に帰る日だ。
帰ったら街の色は戻るのだろうか。