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タンバリンの部屋  〜 投稿順表示 〜


[51] ジン・ライム
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夕焼け色の飛行機雲がしあわせすぎて隕石に見えた時があって、


僕は見とれてお小遣いで買ったオレンジジュースをこぼしたんだ。


本当に昨日の出来事みたいだよ回ってて。回ってるからフィルムは照らされてて。だから綺麗。


泣きたかったんだ、雨の日以外は。

別に抱きとめてほしいわけじゃないんだな。


でもサバンナが好き、動物達が走っててそれは一生懸命流れる。水が色んなものにあたって、弾けたりして、光る。

変わらない、何も。がらりと変わり過ぎて、見えなくなるから。


ところでいつも不思議に思うんだけれど


なんでか言葉ってすぐモノに化けてさ、あなたに届く前に姿形を変えるあれは


やっぱり君のかたちになってるのかな。



なってるといいな。


2007/04/23 (Mon)

[52] テディ
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「空って海より狭いと思うの。


ワインをひとくち飲めば分かる事だわ。」



 目線を合わせて



犬と仲良しの頃。



サワークリームほっぺたに付けて、彼女はかしこそう。


「カーペットは散らかってるのに、みんな靴をそろえるのに夢中。



それに気付いてるの私だけ、トーストが上手なあなたにだけ教えるの。」




サワークリームほっぺたに付けて、彼女は無垢。



あの犬が部屋の隅っこ。



人はみんな舌を出してる。




僕がカナヘビにさよならと泣いた。



誰かすぐそれ、踏んづけた。




「ポテト取ってよ、サワークリームの中だわ、きっと。」


2007/05/07 (Mon)

[53] ミキサーの必要
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皮を剥かれた綺麗なリンゴを


何色だって言ってもいいんだよ


そしたら君はリンゴに色を名付けた事になるし


もしかしたら喜んで、その色に変わるかも。



でも、その前に僕は簡単に呼び捨てていたんだ。



リンゴの皮は茶色。


すぐに腐るから、必要ないんだよね



価値観に沿った諭ししか受け入れないのなら



僕とリンゴの皮は無関係なのかな。



2007/10/14 (Sun)

[54] グレープのサンドウィッチ
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良い果物がある時は皆ジンで割ってしまうんだ



もの珍しそうに何も知らない君と


時々いたずらをして暮らしたい



言葉を空気の瓶に居れて



巨峰の実の色したビル風の中で




こっそり涙を流してる


もうみんな眠る前さ


あんなに機嫌悪そうに



ニュースペーパーは紫


舞い上がった緑の魔法ビン



言葉を空気の瓶に居れて



抱き合っていたい。君と。




2007/12/10 (Mon)

[55] 北パプリカ半島のじいさん
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幸せ過ぎて、飛行機雲が隕石に見えた時。



僕は見とれて、ジュースを地面にこぼしたんだ。





パプリカ半島、目を閉じてそこへ行く。

すぐに着くんだ。疲れているから。



白い風が吹いて、

頬をかすめたら、

何もかもが変わる。



こげ茶色の灯台には、

水色のカモメたちが。



でも、何だろう。赤と緑のカタマリが空をたくさん覆ってる。



僕は立ち止まって、胸に右手をあて、


飛んで来た一粒に手をかざしてみたんだ。


大きさが変るだけで、また空に戻っていく。



灯台に続く道から、


くたびれた背広を着たおじいさん


僕の方に歩いてきた。





「5年ぶりじゃのう、まいったわい。」


「――の大発生じゃよ、この歳になれば感覚で分かる。」



「若者が生み、若者が消す。あんたさっき触れていたんだろう。それも分かる。」




「こういうヤツはなぁ、世界で片付けねばならん。わしもまぁ、よく闘った。」



「世界ったって、そんなこと、きっと誰も彼も。」



「どこまでが世界か?あんたの中が、世界じゃ。あんたの心が、いつも大切な所を占めておる。」




「あんたは精神世界で、何かをこぼしたんじゃろう」




「しかも、一人ぼっちだと思っとる。」




「若者よ、そいつと同じものを、どこかで誰かが抱えておる。」



「一つ一つと苦しみながら、お前との出会いを待っておる。」



聞いておくれ。



―簡単な魔法がある。



―いいかい、そいつは。



「あの時」の気持ちでいる事だよ。



「忘れた」って、


何にも偉くないだろう。




2008/01/02 (Wed)

[56] 乾くな、乾くな。
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車椅子の車輪。夢の中でまわり続けた。



何も知らなかった頃、無駄に大きく見えた。




イタチ好き、昔からで。


二匹じゃれあうの眺める。



砂漠地帯の広がりはいつも、速達郵便の山。



孤独のインフレが起きたせいで、方位を忘れて吹き荒れて。



出会いを砂に詰めた風は今、人の命を削るのが仕事だって言う。




ガラスで出来た飛行船はもう、ずっと昔から炎上してて



彫り込まれた細工が溶け出して、絵本の世界が膨張して。


昨日の夕焼けに映ったよ。今朝の朝焼けに滲んだんだ。



まるで潰れた廃屋みたいだよこの景色。こんな事柄の、潰れたカタマリ。




奇跡の瞬間があるとするなら、


それはきっと、ペンギンスライディングを決めた時の、



小便にいさんの飛び散る純粋。


感情はいつも


感情はいつも、



海の塩よりもからく、喉を焼いて通り抜けるんだ。


乾くな、笑ってくれ。



乾くな。



きっとすぐに、滲み出すんだ。



山吹色の感情が


川べりの水を眺める時の感覚になって


胸の中に染みるから。



出来事をみんな、平等に、


塗りつぶしてくれるんだ。



2008/04/26 (Sat)

[57] ハタラクジク
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たまに起きる「今やろう」って意志が


ずっと続くためにはね、


大きなプールが絶対的に必要なんだ。


少なくとも、今の僕にはね。



みんなで海岸沿いの暖かい街に行こうよ


そこには、大きな陽や見たこともない青空が無いとね、



とても、前世を語り合う事なんて出来ない。


出来ない。




親友とマットの浮き輪に浮かびながら


今までの人生を青空に溶かし込む



音楽の歴史を一回りする位


大きな音を流し続けて



楽しいバーベキューの準備すら、


記憶に無いくらい。


ちょうどきた流星群に。


酔った僕は、人の命を語る。




収入や、業種や、人間関係とか不況とか、


僕のハタラクジクは、プールを基準に出来てる。


必要なモノが決まって来るんだ。


とっておきの夢を話さなくちゃならないのは、


きっと、君が悲しそうだからだ。



2009/11/04 (Wed)

[58] コットン倶楽部
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好きだよコットン倶楽部


綿は夢の素材だよ


わたわた、わたわた


悲しいよコットン倶楽部


生殺しの気分さ。実際。



わたわた、わたわた


嬉しいぜコットン倶楽部


僕を迎えてくれる。


協調性なんて要らない。


コットン倶楽部は、そんなバラバラなメンバー。



メンバー。募集中


わたわた。


2009/11/19 (Thu)

[59] 名前のかげ
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心のパジャマを脱がずに


体を綺麗に洗ったら



電信柱のかげを通り過ぎ



君の所へ行く




電信柱のかげは口の軽い男で、



影を残さない変わりに



スキップを続けろと言う



彼女はやめていなかったし



本当に僕も続けた方が良いのかも知れない




電信柱のかげはこつこつと、色々な出来事に情緒や風情を名付けている



スキップを勧めながら



電信柱のかげは、一度も悪さをした事がない





靴をぶっきらぼうに揃えて



僕は君の部屋に入っていく



花瓶の花を替えながら、君は好きな色の話をする



テーブルランプに透かされた美しい影は、



僕を曖昧な気持ちにさせる



かげの名付け札は決まって



立ち止まらなければ見えないところに置いてある



2011/04/12 (Tue)

[60] 君は誕生日
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今日僕は君に連絡をしなかった


高速道路に飛ぶ家畜の羽根を


雪と言ってはしゃぐ人は


真っ直ぐな気持ちを持ち


いつも何かに夢中でいる




昔良く通っていた道



出会った事が無い様な僕が、まだ生きている



来年僕は連絡するだろう



今日にまた出会えているなら



2011/10/24 (Mon)
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