残りの時間くらい
一緒にいてあげる

キミのわがままなら全部食べるよ


ねぇ
淋しさ終わらせることなんてできなくても

せめて一緒にいてあげられる


共有できる何かでいたかったんだ

脳にある細く頼りない線は
どんな例外も許さない

ねぇ
だけど



常識が
正論で

正論が
良識で

良識が
幸せに繋がるなんて

誰が決めたんだろう

淋しがりやのキミがいて
何かを持て余したわたしがいた

そこに綺麗なものが
ほんの少しでもあったのかといわれれば
そんなもの
何処にもなかったような気がするけど


淋しがりやのキミがいて
何かを持て余したわたしがいた

お互いにどうしようもないものがあった
抱き締めあえば埋められるような
そんな些細なものだったけど


キミの
大切なものじゃなくても良かった

癒せる何かなら良かった

導けなくても
未来なんてなくても

こんな冷たい夜に
こんな真夜中に

繋がる唯一でいたかった

白濁した
キミの誠意を飲み干すの


それが例えば
証のひとつ

抱き締めていいよ

キミの見えない有刺鉄線


痛みでしか
伝わらないなら

キミで痛む傷すら愛しい

物分りのいい僕に
呆れた貴女

貴女の前で
言い訳をして

貴女の前で
何度も弁解をする

情けない僕に


あの声で

唄ってよ

でたらめの

眠れぬ夜を

キミがいてくれるなら
他になにもいらない

もたれた肩
翳した掌に

光る石で



誰に何を誓っても

それでも

どんなに悲しくても

頭のどこかで

悲しい を理解している自分

拭えない
理性の色は
どれだけリアルでも無意味で



狂えなかった
狂いたかった

そうすれば
理解できないブラウン管の膜の上で

わたしは
誰より幸せだった

声すら出せない

あの激しい慟哭の中でも



悲鳴のような
あの声が

僕をまだ呼んでるから


まだ
生きるよ

今でも
何度も

ねぇって

ねぇねぇって


こころの中で

キミを呼んでる


キミが何気なく振り向いて
困ったようにはにかんで

またわたしの手を
繋いでくれるんじゃないかって