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EASYの部屋  〜 新着順表示 〜


[1529] 平等な勇者
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類い希な存在の僕たちのことを
メディアは知らない

類い希な存在の僕たちのことを
政治家は知らない

類い希な存在の僕たちのことを
社会は知らない


類い希な存在の僕たちのことを
知っているのは

僕たちだけだ


僕たちが
忘れないでいるのなら



2022/02/20 (Sun)

[1528] 秒針の地響き
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時計の秒針の音は
地響きみたいにこだまして

隣の部屋の給湯器の音は
録画した原子爆弾の

音に似ている



いくつかの想い出は
吐き出された白い息と共に
空に吸い込まれ

その先にある夜空の
光りを光らせている



僕たちはあまりにも
愛されたくて

愛することを忘れてしまった
最も愛すべき存在だ


愛する以外に一体何を?
すればいいの?


僕は神様に
そうやって聞いた

地響きみたいな秒針の
針の音の中で

2022/02/16 (Wed)

[1527] ラッキーランド
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寝たことがない人は
友達にはなりづらいけど

殆どの人が寝てるから
僕はラッキーだ


宝くじ売り場のおばさんは
とてもよい人そうだから

宝くじを買う僕は
とてもラッキーだ


僕は寝るのが好きだ
起きてれば寝れるから

僕はとてもラッキーだ

2022/02/14 (Mon)

[1526] ライフトリップ
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生きてると
空前絶後の哀愁が

僕を取り囲む


他人の空腹は
僕の空腹と双子だ


駅の改札は
映画みたいな進行で

人を物語り

星のない夜空は
恋みたいな色で

僕の心を塗りつぶす


子供を叱る親を見かけると
優しくなれる

向ける場所を見失った笑顔みたいに
僕は空を見る


行列の出来るラーメン屋に
並ぶカップルは

よい家庭を持ちそうだ


きっと今なら、そんなことを

流れ星に願うだろう


空前絶後の哀愁に
取り囲まれながら

2022/02/14 (Mon)

[1525] 茶トラ
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部屋干しの洗濯物は
丁度よい芳香剤

この部屋は世界の争いを
まるで知らない異次元だ


茶トラの猫は今日の日も
明日を無視して歩いてる

昨日食べたマグロの味を
尻尾を立てて探してる


県境を繋いでる
錆び付いたこの橋を

眺め過ぎている僕は

踊っている少女を見つけ
安定剤に仕立ててる


冬の川に浮かぶ鳥たちが
寒さをいっそう引き立てて

幼い時の想い出の
味を一層引き立てる


繋がりあってしまうのは
別に僕のせいじゃない

君が眺めた夜空なら
僕も眺めているだけだ

2022/02/14 (Mon)

[1524] 芝生の公園
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君と遊ぶために
ボールを買ったよ

芝生の公園に行かない?


僕一人だと
なんか虚しくて

なんか少しだけ
楽しくないから


君と遊ぶために
ボールを買ったよ

ルールはいらないんだ
ボールを使って遊ぶだけ

蹴ったり投げたり
ボールを枕にして
空を眺めたり

何だっていいんだ


君が来れなかったら
君が来れるまでに

面白いことを探しておくよ
君が笑いそうなものを
沢山探しておくよ


僕は毎日ボールを持って
芝生の公園にいるよ

いつか君が
来てくれたら

その時は君に
ありがとうって言うよ

2022/02/13 (Sun)

[1523] 物件
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極寒の中で親鳥が
卵を温めて

ハムエッグの朝食の
味付けに迷う


道徳を解くクイズ王と
友達になれたら

煮卵の配合を
教えてあげて

渡り鳥の友達も
紹介してあげるんだ


ピアノを弾けたら
ピアノを弾いてあげるし

笑えたら笑ってあげるよ

遊びのないハンドルは
危険だからね


夜になれば
星が見えるんだ

朝になれば
太陽が見れるよ

じっとしてれば
君が見れる


家賃は空に任せていいよ

疲れたら
このベッドで寝て出窓を開けて

君の好きな唄を歌っていいよ


その唄を
僕は聴いてしまうけど

2022/02/13 (Sun)

[1522] 近所の夕日
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東側に窓があることを
第一条件にする君は

何の疑いもなく
真っ直ぐに前を見て

意思が描かれたプラカードを
掲げてる


その瞳に反射した僕は
どこか虚ろで

笑顔を絶やさない病人の様に
幻想的だ


花を愛する人が
花屋をやっていそうだから
花屋が好きだ

僕はこの様な表現を
現代社会とかき混ぜて
飲むのが好きだ


予定通りに行かない度に
自分の未熟さを知るよ

無力なことじゃなくて
傲慢であることを知るんだ


どうしたら笑えるんだろうっていう
ゲームみたいに考えるんだ

ない頭はこんな風に使うと
安くて旨い下町の
食堂みたいな味がする


夕日の沈む近所の川の
景色が綺麗に見える

そっと耳打ちした
内緒話しみたいに

2022/02/13 (Sun)

[1521] クッキー
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安いクッキーの
甘さくらいの優しさが

真夜中のコンビニみたいに
光ってる


何でもないことは
何でもないほどに

想い出に残る

そんな優しさを
教えてる甘さ


コンビニで一番安い
クッキーを買った

どこにでもありそうな

思い出せない想い出の

そんな味だ





2022/02/10 (Thu)

[1520] ちっぽけな欠片
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小さな手に握られた
ちっぽけな欠片を

探す夢をみた


思い出せない記憶の中に佇んだ
その光りは

失なうことの出来ない何か


傘の差し方より
雨の濡れ方を大切にする

そんな場所に僕はいた


冬の寒さを切なさで温め
ありもしない退屈を
クレヨンで塗りつぶす

弱々しい手の平で
優しく握って


ほんの一瞬しか
チャンネルの合わない

ラジオから流れる
メロディーみたいに

切ないものに恋をする


そんな場所だった


小さな手に握られた
ちっぽけな欠片を

探す夢をみた


見つからないくらいの
小さな掟を

携えた夢を







2022/02/09 (Wed)
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