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黒夢の部屋  〜 投稿順表示 〜


[83] 頼み
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伝わらない言葉。
声にならない願い。
届かない想い。

失ったそれらの代わりに僕は、絶望を手にした。



伝えられた言葉。
代弁された願い。
届けられた想い。

君の手にのっている、僕が失った物達の断片。



どうか捨てないでいて欲しい。
君の手で、一つずつ繋いで。



君の好きにしたらいい。
好きなように繋ぎ合わせて、組み立てて。
君の形に変えてくれれば良い。

だって僕はもう
君が手にしている物達が、どんな形だったのか
忘れてしまったから。



僕は僕で、欠けた箇所に大鋸屑でも詰めておこうか。



君の絶望を、僕が失ったもので補って。

そうして僕は、新たな絶望を手にした。

2005/03/30 (Wed)

[84] 思い出
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もう一度、この場所から歩き出そう。
君が望んだように、僕の道を。


いつまでも忘れないから。
共に過ごした日々も、君の声も、君の言葉も。
僕等の思い出は
写真よりも色鮮やかに僕の中に残っている。


泣いてばかりの日々も
無気力な日常も
君が望んでいたものと違うと、解ったから。


君の時は止まってしまったけれど
僕の中で、まだ優しく笑っているよ。


君の最後の言葉が
止まりかけた僕の時を再び動かしてくれた。
結局
最後の最後まで君に助けられてしまったね。


僕は生き続けよう。
ずっと、ずっと、歩き続けよう。
君がそれを望むのならば。


ああ、ほら。
そうやって君は、目を細めて笑うんだろう?


いつまでも
君の言葉を受け入れられない僕に
君はいつものように笑ってくれた。


それだけで。
それだけで。


もう一度、君と歩いた道から歩き出そうか。
隣に君がいなくても、もう大丈夫だよ。


君の言葉が、その笑顔と一緒に
まだ僕の中で生きている。

2005/03/31 (Thu)

[85] 今は
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振り返らない勇気を。



悲しみを笑い飛ばす強さを。



今、私にそれだけあるなら



貴方のことだって簡単に忘れられるだろうに。

2005/03/31 (Thu)

[86] メロディー
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幼い子供が口ずさむ、あの日の思い出の歌。

一つ一つ、言葉を確かめるかのように唄っている。

ねえ、その言葉の意味を知っている?



本来とは異なった、スローテンポなメロディー。

一つ一つ、旋律を胸に刻むかのように唄っている。

ねえ、本当はもっとアップテンポなんだよ。



楽しそうに笑うあの子がやけに寂しく見えたのは

きっと唄っているあの歌の所為だろう。

僕の心を表すような

少し哀しく、切ないメロディー。



その歌は、僕が好きだった恋の歌。

2005/03/31 (Thu)

[87] 絶望の場所
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逃げる所などない。

死にたいと思うことさえ許されず。

押さえつけられる、この世界に。

殺して欲しいと誰にも言えず。

些細な願いは誰にも告げることなく消えてゆく。

僕の声は届かない。

助けを求めた声も、周りの喧騒に掻き消された。

何もする気が無いのなら

何があったかなど聞かないでくれ。

話して何になるという。

話すだけで楽になれるなら、今頃僕は大声で叫んでいる。

解ってくれない者に話しても

僕という人間が惨めになるだけだ。

気休めにもなりやしない。

いつも通りの日常。

ストレスばかりどんどん溜まっていく。

悪循環の繰り返し。

憎しみだけが、心の中に蓄積される。

2005/04/14 (Thu)

[88] 笑顔
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その笑う顔を。


その温かな笑顔。


僕の為でないのなら誰にも見せないで。


そして


いつか僕だけが見られる


最上級の笑顔にして。

2005/04/01 (Fri)

[89] 不変
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変わらないと信じ続けたものが、いつしか変わっていて。
「変わらない」と言った約束さえ、守れるはずなかった。


小さすぎて、きっと何も分かってなかった。
何時までも一緒にいるということが
叶うことを、ただ、信じていた。
子供だったから、何も疑うことなく信じていた。
故に、離れていくのが怖かった。


知っていたはずで、頭では理解していて。
それでも
認めたくなかった。
離れていく互いの距離を、縮めようと空回りしながら。


知らない間に作られていく別々の日常。
そこに僕の立ち入るような隙間はなくて
感じた孤独。覚えた哀しさ。
本当は、いつしか離れていくものと知っていながら。


変わらないことを描き続けるよりも
今は願っている方が強い。


変わることに抵抗を感じて。
流されることに焦って。


変わらないでいようなど
僕等にとっては儚い夢でしかない。
そして
変わったのは周りではなく
僕だということに気付いた。


君は何一つ、変わってやしないのに。

2005/04/02 (Sat)

[90] いつか
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いつか僕が



笑顔を



笑う事を忘れたら



君の事も、君の事を



同時に忘れよう。

2005/04/02 (Sat)

[91] 淋しさ
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まるで、祭りが終わった後に感じる切なさの様な。



例えば、友達と遊び終わった後別れる時の苦しさの様な。



それは、試合が終わった後の満足感の様な。



1人になって、妙に感じる切なさは何だろう。



望んだ結果、こうなるように自分が望んだ。



そうか。



私はこんなにも貴方を想っていた。

2005/04/03 (Sun)

[92] 
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星に願う。

強くある為に。



月を仰ぐ。

君の心を知りたいが故に。



届かない想いが、届かないこの手が


何度消えただろう、何度空をきっただろう。


振り向かない背中を、何度見送っただろう。


何度君を、引きとめようとしただろう。



強さが欲しい。

会えない夜を孤独と感じないほどの。



君の心を知りたい。

声の無い時を不安に感じない為に。


星に願い、そして月を仰ぐ。

2005/04/07 (Thu)
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