わたしに残されたものは

誰が視ても
ガラクタで



大切なものというよりも

捨てられなかったものばかりだよ

信じられなくなるくらい
言ってほしい




眠れないときほど求めた言葉は
あんまりにも幼稚で

陳腐で

視えない傷に侵された
たった数文字の言葉だった

事実なんて
これからもたったひとつしかないけど

ねぇ


何もかもを知ることが
信頼の証じゃない


今ならわかるのに

この痛みを
誇りに思う



何もかもを振り切って
貫いた

ただの代償だから

あまりにも

容易く契れる約束と

容易く千切れる約束



果たされないとわかっていながら
交わすのは

どこかで繋がってるって

しがみつきたいもののひとつだったから

納得出来なくてもよかった

理屈じゃないけど
欲しかった



キミを忘れる理由

明日も
明後日も

1年後も

100年後も


未来なんて
過ちのままでいいから

流れ星
見つける度に
手遅れ と宣告されたみたい


ビルの合間に星が少ない なんて

その場から
動こうともせず


ねぇ
離陸後の飛行機と
星の区別がつかない僕に

何が言えるっていうんだろう

またね と微笑い
電車にわたしを残し

人混みに紛れるキミは
一度も振り返らない



もう
二度と逢えない予感がした

こんな勘はよく当たるほうだった




キミは幸せな約束をたくさんくれたけれど

ねぇ
予感通りだった



何ひとつ
果たされなかった

毎夜
毎朝
キミの声を聴いていた気がする





知らなかった

こんなにも
キミの声が忘れられないなんて

キミの微笑った顔より

鼓膜に残る
声が痛い