眼差し瞬く窓の外

隠れた風が駆け巡り

弓なり夕月揺らめいて

流れる涙になりかわる


幾度の祈りいじらしく

愛は朝陽に暖まる

その愛は遅すぎた


もう狂ってしまったよ

もういなくなってしまったよ




僕は何度も叫んだよ


ふり向いてはくれなかった

いつものように
笑ってはくれなかった


少し寂しそうな

迷っているような


僕の好きなあの笑顔は


もう、二度と見れない


今さら悔やんでも

その愛は遅すぎた





ただ抱きしめるだけでよかった

何度も繰り返しめぐる

尊い命の約束

遠い昔から変わらない

決して誰も破れない

大切な約束



幾度も瞬く

愛しい命

懐かしい君よ



よみがえれ

赤錆だらけの心が

キィキィ

といって軋むのです


真空パックの中にいる体が

息苦しい

といって動かないのです


あぁ、こうしている間にも
たくさんのタイムリミットが
訪れようとしている


油をさして、さぁ

空気を入れかえて、もう一度

泣き崩れてバラバラになって

それでも立ち上がれるなら

泣いたことは無駄にはならないよ


立ち上がるまで

例え10年かかろうとも

諦めてしまわなければ

無駄にはならないよ


泣いては駄目だと誰が決めたの

たくさん泣いて

それ以上に
たくさん笑おう



せっかくだから人らしく生きよう

悪いことをしなければ

幸せに生きていける

誰かが言っていたけれど
テレビを見る限り

その言葉は何の信憑性もない
躾の決まり文句


誰も気づかない理不尽の爪は
今もどこかで
幸せを抉ろうとしているのだ

一滴の疑心暗鬼が身体中に広がる



誰かに巣食う恐ろしい鬼

喰われる前に

喰ってしまえ

夜を追いかけて

僕は走る


つらい明日が来ないように

流れ星を飛び越して

僕は翔る


あなたのいない朝が来ないように


世界を駆けまわって

僕は旅する



二度と

大切なものを無くさないために

生まれてくる前

僕は何だったのだろうか


小さな爬虫類の様な姿のずっと前


どこで産まれ

どこで終わったのだろうか

その頃の僕は
私だったのかも知れないし

今より博識だったのかもしれない


ずっと前に手に入れたものが

今は手元に、無い


せっかく、答えを出せたのに

今は、また一からやり直し

なんてことを

ずっと
繰り返しているのかも知れない


だとしたら？
この行動の答えはあるのだろうか

季節が過ぎた紅葉の木の下で
コロコロ丸まる小さなトラ


日向ぼっこには少し寒いかな

皆や、君のために
暖かい時が早く来てくれます様に


今年一年、よろしく
トラ





猫くん

雪が桜の花びらに変わる時を
今は、ただ夢に見るだけ



だけど

その夢は必ず叶う


当たり前の様に暖めてくれる
母なる季節によって