何だか久々に投稿する気もするのですが、前々から考えていた事をつらつら書こうと思います。

唐突な話ですが、「年1で詩人の部屋における新人賞を開いてみたい」とずっと考えていました。
これは地元での文学選奨で詩の部門の選考委員を臨時で務めた際の話です。
もう一人の、半世紀近く従事されている選考委員が言っていた事なのですが、「詩とは何なのか？ぼかぁ、もう詩がわからなくなってしまった」と、選考放棄とも取れる選評を言っておりました。
最近の詩は散文ではないか、詩とは散文なのか、と言っておりましたが、最近も何も詩は昔から散文芸術です。

俳句の季語必須と5.7.5ルール、短歌の5.7.5.7.7ルールが緩和されたものが詩であり、詩が「うた」と読まれるのはその前身が和歌、短歌、俳句など、「何かしらに対しての気持ちと発見」、「リズム」を表現する事に由来するのですが、そういうことをわからなくなってしまった選考委員は「年配は人生の味を知っている」という理由で、若い応募者の未熟ながらも「知的発見と感受性」に溢れた散文を一蹴する形となっており、僕は大きな危機感を抱きました。

地方の文学選評にしても、出版社や正規団体の企画する詩の新人賞や一般賞にしても、どこも選考委員が年配ばかりな事もあり、選考委員の選考基準や読解能力が現代文芸の世界に上手く適応できていないのではないか、そうであれば詩人であろうとする若手があまりにも不憫であり、不平等な選考ではないか。
そう思いました。

何とか救済措置を取りたい、詩の文化を衰退させる事なく、一人の作家として、詩人として、新人の発掘と育成に従事したい。
そう思い続け、故郷の「詩人の部屋」にて「詩人の部屋新人賞」という詩の賞を発足させたいと思うに至りました。

無論これは一人では出来ない事ですので、先ず発足における賛成と反対の意見取りまとめを行い、発足が可能なようであれば、僕と共に選考委員を務めていただける詩人の皆さんを募集したいと思います。

まだ何にも定まっていない白紙の状態ですが、なにとぞ、よろしくお願いいたします。



たかしふゆ