[211] 元気かな? |
一回ここやめたんだけどさ、戻ってきたの。やめたとき、哀華ちゃんのことは考えたんだけどさ。正直ね、限界だったの。
私もね、相変わらずね、死にたいときもあるのよ。本当のこといえば。哀華ちゃんに強いことなんて言えないよ。死にたくてどうしようもない日なんていつでもあるよ。で、それが過ぎてさ、時々哀華ちゃんのこと考えてさ、きっとこういう気持ちだったんだろうな、って思うの。そしたら、すごくさ、悲しくなる。同じ想い抱えているのに、どうして繋がれなかったんだろう、って思う。
哀華ちゃんが今、安らかに眠れてたらいいと思うよ。生きている間は毎日強い光と影の中で、強い混乱の中で生きていただろうから。私が一つ願うことはそれだけ。もう、自分責めたりしないで、寂しくもなくて、ホッとできる場所で、ポーっと生きていて欲しいよ。生きているというか、過ごしていて欲しいよ。決して地獄には落ちないように、私は祈る。私が少し苦しんでも、哀華ちゃんにはもう苦しんで欲しくないよ。
哀華ちゃんには幸せになる権利もなにもかも持ってる。たとえ、現実世界には絶望しかなかったとしても、あっちの世界で幸せなら、私は嬉しい。
時々、ポーっと過ごしながら、フッと思い出してよ。私達のことも、現実世界のこと、全て。いい思い出だけを想いだすんだよ。それから、好きなだけ好きなことをするんだよ。美味しいもの食べてね。
まだまだ、私も哀華ちゃんに説教できる人間じゃない。私だって、いつ死ぬか本当はわからない。でも、とりあえず生きてる。もし、私にできることがあるなら、私は現実世界で、哀華ちゃんの分まで生きることくらいだね、よりよく。
会いたいよ。哀華ちゃんがいた頃の詩人の部屋が好きだった。みんな必死だった。投票数とかじゃなくてさ。自分の気持ち書くのに必死だった。今は、なんだか寂しい。
今の私の詩を哀華ちゃんが読んだらなんていうのかな?哀華ちゃんが気に入ってた詩も、ちゃんと残しているよ。『誰か教えて』も、『嘘』も、『人形の家』も、『処方箋』も、『雨の降る夜、晴れた朝』も、『果てのない水槽』も、全部。
時々、上からポケーっと私を見守ってて。みんなのことも。幽霊になって、私の眠る横に来たって怖くないよ。そしたら、詩を読んであげるよ。一晩中。
また来るからね。