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感想掲示板  〜 記事No.129に返信します 〜

[129] 「種をまくひと」読解と批評
投稿者:遥 カズナ

私の偏った読解からです

「世界が白く染め抜かれ
黒が姿を消したころ」

う〜ん…
やっぱり夜明けの情景でしょうか

「あなたはそっと現れて」

この「あなた」ですが
現存する特定の個人の事なんでしょうか?
「そっと現れて」と言う言葉の慎ましさからして
理想像的な存在の出現への期待感と、私はとりましたが

「緑の種を撒き散らし
世界の白を少しずつ
緑で削って行くでしょう」
序文の「世界が白く染め抜かれ」が朝の情景を
実際に指しているとしたら
朝焼けの景色に
だんだんと森や草木なんかが浮かび上がってゆく様を思い浮かべますが
そうだとすると
「あなた」は人間では有り得ない事になってしまいますが…


批評に移ります


この作品のキーワードは
やはり「あなた」でしょうね、朝焼けの中にくっきりと
草木が浮かび上がって行くような、そんなイメージを生み出し、鮮明にした
何者かの存在へ
読み手の想像力を誘っているのかもしれません…

この作品
詩をあまり読まない人にとっては
喜ばれる内容かもしれませんが
内容的には
まだまだ凡庸の域だと思います
わりと短い方の作品だと思うのですが
こういった作品の書き手には
簡潔にまとめようとする程少ない文字で
鋭い切り口を覗かせる為の堅実さが求められます
このスタイルを貫いて行くつもりなら
これからは
まず語彙を増やす努力をして
さらに、その使い分けから情景描写の迫真さにより磨きをかける事を意識して行くべきでしょう

2008/10/30 23:39
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