プロフィール
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飼い主は知らないし知る方法もないしそもそも知ろうともしない
2010/10/16(Sat) 「好き」と言われて。 「うん、知ってる」と答える。 絶対に「好き」と返せない、この関係。 私の事を凄く好きなんだとは思う。 ただ大人だから、縛る事はしない。 広い広い水槽の中で、一匹入れられて。 玩具も餌もたくさん与えられて。 私が何も言わなくても。 私が望まなくても。 私の意思を伝えても伝わらない。 きっと彼にとって私の言葉というのは「私の声」でしかなくって。 それ以外の意味なんてもたない。 ただ、私の「声」は好きらしい。 私を抱いている時。 彼は私を見ていない。 目を瞑っているか、どこか遠くを見ていて。 私が涙を流していても気付かない。 この人は、何かと私を重ねている。 私の名前を呼ばない。 私を名詞で呼んでくれない。 この人にとって、私は誰なんだろう。 また、きっとだけど。 欲しいのは私であって私じゃない。 だからこれは小さな反抗なんだ。 好きだなんて、絶対に言ってあげない。 何よりも欲しいであろうその言葉を。 それ以外は全部あげる、好きにしたらいい。 縛っているのは、どっちだろう。 流月
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