ホーム > 詩人の部屋 > 流月の部屋 > 日記

流月の日記

2010年10月





1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31






<< 前の月次の月 >>

日指定

プロフィール
詩人名 : 流月
詩人ID : Ryu5mooN
誕生日 : 1988年5月23日

飼い主は知らないし知る方法もないしそもそも知ろうともしない
2010/10/16(Sat)

「好き」と言われて。
「うん、知ってる」と答える。
絶対に「好き」と返せない、この関係。

私の事を凄く好きなんだとは思う。
ただ大人だから、縛る事はしない。
広い広い水槽の中で、一匹入れられて。
玩具も餌もたくさん与えられて。
私が何も言わなくても。
私が望まなくても。

私の意思を伝えても伝わらない。
きっと彼にとって私の言葉というのは「私の声」でしかなくって。
それ以外の意味なんてもたない。
ただ、私の「声」は好きらしい。

私を抱いている時。
彼は私を見ていない。
目を瞑っているか、どこか遠くを見ていて。
私が涙を流していても気付かない。
この人は、何かと私を重ねている。

私の名前を呼ばない。
私を名詞で呼んでくれない。
この人にとって、私は誰なんだろう。

また、きっとだけど。
欲しいのは私であって私じゃない。

だからこれは小さな反抗なんだ。
好きだなんて、絶対に言ってあげない。
何よりも欲しいであろうその言葉を。
それ以外は全部あげる、好きにしたらいい。

縛っているのは、どっちだろう。


流月

前日]   [流月の日記]   [翌日
- 詩人の部屋 -