夏は暑いって決め付けじゃなくて当たり前だと思う八畳一間の熱空間の中吹き出す汗の止め方も知らずただただ流れるだけ流して喉から零れる無意味な「あ」と狭めた視線全部ひっくるめて本日も扇風機と睨めっこしかしコイツはすぐそっぽ向くボタン一つで視界を固定それは何と言えば良いのか羨ましくて恨めしいそう押せなかったボタンにまだ見ぬ誰かを思った
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