詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
君のへやの
一番目立つところにあったそれ
草だろ?
ふくれた顔にキスをして
借りてきたB級映画を
渋々みながら
帰ることばかり考えていた
レモングラスを見る度に
君のことを思い出す
可愛そうな主人公に同情するような
そんな感情が湧くだけ
最初に決めたじゃない?
本気になった方の負け
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噛み潰した現実は
苦虫なんかより
ずっと苦くて
打てどもならぬ鐘なんぞ
何度も打ってみたりして
自分の平凡さに嫌気なんか差してきたりして
苦しいか?
それほどでも
この会話
もう飽きたよ
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ヤメられない
トマラナイ
申す申すもの申す
例えばそれが
偉い人でも
キレられない
ナグレナイ
倒す倒すぶち倒す
あんた性格
悪いだけですから
フレられない
キコエナイ
俺は俺はでじぶんだけ?
サミシイね
死んでるのとおんなじじゃん
あー
なぐりてぇ
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そこに在ったのは
「穴」だった
開いた
というよりも
初めからそこにあるように思えた
「穴」は目の前の空間に拳大の真円を描き
そこを切り抜いたような
二次元の黒い円盤だった
不意に男は
自分の足に問うて見る
どれ程歩いてこれたのか?
自分で思うほど
歩いてはいないようだ
振り返ると目の前に
スタート地点
もう一歩踏み出してみた
「穴」は先程よりも一回り大きくなった
濃淡の無い景色に遠近感を奪われている
夜空の星に手が届くような錯覚をする事がある
今まさにそれだった
「穴」はすぐ目の前にあるような気もする
しばらく進み
「穴」がかなり大きなものであることに気付く
次第に「穴」の真意に対する興味が失せていく
いつの間にか
それに近付くことが
目的になっていた
幾日歩いても
ただ「穴」の大きさを知るばかり
ある日男はふと思った
近付いているのではない
成長しているのではないか?
「穴」とは逆の方向へ走った
やはり
それは大きくなった
男はついに
足を止めた
その時
「穴」は消えた
と同時に
男は「穴」の真意に気が付いた
己の眉間のしわを撫で
道すがら出会った人の言葉を思い出した
「戦わなければ、負けないのにね」
男は
今日は眠ろうと心に決めた
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二人だけの秘密を持とう
小さな鍵のかかる箱を買うんだ
鍵は二つ
二人で持とう
その中にはね
離婚届けが入ってて
二人のサインがはいってる
永遠なんていらない
そんな時堕落な幸せなんか
興味がない
僕らだから楽しめる
誰にも言えない
二人だけの秘密
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無くしちゃいけないことばが
今の僕には多すぎて
考えることも止めようと
散歩しながら考えた
ハテナマークが大好物の
機械みたいな大人達
戦う武器も持たないで
濡れた枕をまた濡らす
飛んで飛んで
トンで
どこまでも堕ちようと
逃げるだけ逃げてみるのも
いいじゃない