詩人:しゅんすけ | [投票][編集] |
吐き出したはずの膿は
電波に乗って帰ってくる
始めから止めておけば良かったなどと
意味のない独り言
蛇蝎のごとく忌み嫌った
十六の傷み
今更になって気がついた
捨てられるものなんて
始めから何一つ持ってはいなかったんだ
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覗いた窓は
白く濁っていて
揺れ動くものがなんなのか
見えはしないのだけれど
その手前にある空気が
今日はやけに優しい気がした
下らないと吐き捨てた
くそったれな昨日の朝は
もう戻れないからこそ愛しく
明日を生きる糧となるのだ
そんなに目を凝さなくたって
もう君にも見えているんだろう?
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曰く
人は死に逝く運命と
即ち
生くる事に驕るなかれ
曰く
幸とは儚きものと
即ち
抗う事止むるなかれ
曰く
今日とは尊きものと
即ち
是、生くることなり
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変な意味にとらないでよ?
縛られるのって
結構きもちいいかも
こいつだけのために生きてるんだって感じる事
結構いいかも
「浮気したら教えてね?許してあげるから」
鼻で笑った後で
縛り付けられた手足に気付く
案外いいもんだな
縛られるのって
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いいかい?
言葉が綺麗かもしれない
未知で神秘的かもしれない
でもね
運命やら、永遠やら
そういうの無いから
今の積み重ねしかないから
次の瞬間なんて決まって無いから
君が何をするかは
君が決める事
ウンメイニアラガウ?
阿呆らしい
予測した答えを覆す為に努力する事
そう珍しい事じゃないだろう?
運命なんて逃げ口上
諦めの言い訳
幸運のこじつけ
予想できる答えが
望ましく無いものなら
全力でアラガウかもね
キチガイじみた運命論は
押し付けがましい宗教みたい
小羊ぶって
楽してんじゃねぇよ
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倦怠感は止どなく押し寄せる
確実に蝕まれていく肺と
弱り切った粘膜で保つ消化器官は
もう悲鳴すらあげない
眠気を理性で否定して
衰えた判断力を限界まで引き伸ばす
自分の体と無機質な人工物しか触らなくなった指先は
拒否する気力もないようだ
私の輪郭は崩れ去り
型に嵌った者達が
褒めたたえる事すらも
滑稽ではなくなった
誰も気付かない
実のところ
私が変わってなどいない事に
誰も気付きはしないのだ