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しゅんすけの部屋


[278] 劣等感
詩人:しゅんすけ [投票][得票][編集]

彼は

音の無い世界にいる

「聞こえないっていいですよね」

汚い俺は彼の横顔に言った

彼の目は俺のそんな部分を見透かしたように

にやっと笑った

恥ずかしくて顔を背けた

消えない

俺が放った言葉


知ることのない無音の世界には

この心はどう響いているのだろう


彼は音の無い世界にいる

だから彼は

俺を見て今日も

にやっと笑った

2006/07/20 (Thu)

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