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しゅんすけの部屋


[332] 脅迫
詩人:しゅんすけ [投票][編集]

春先の優しい雨が頬を撫でるように

冷たい人差し指を僕の顔に這わす君

そんな時はいつも

ここじゃない何処かへ行きたいというサイン

わざとらしく億劫がって君を覗くと

玄関で飼い主を待つ子犬みたいにキョトンとしてみせる

その完璧な仕草に

僕の拙い演技など一瞬で崩れ去る

「ねぇ?今日はどこ行こうか?」

2009/03/04 (Wed)

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