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鰐句 蘭丸の部屋


[352] シルバーウィークにテンション下がり気味家族の肖像
詩人:鰐句 蘭丸 [投票][編集]

俺は連休だというのにも関わらず仕事だ

今年だけというのでもない

毎年だ

農業機械を扱う仕事なので必然的にこの季節が柄稲刈り収穫期で真っ最中だ

正直 同じ時間帯に顧客は機械を使い始めるからもちろん故障するのも同じ時間帯だ

年に一日か三日ある地獄を味わう…

たったひとつのカラダが幾つ有っても足りない日…

スマホから顧客の罵声が
聞こえる

二回に一回は通話にでない

出てる暇がない

そのうち会社に顧客の電話が入って俺に回ってくる

昼飯も食えない休憩もない機械機械機械時々人間機械機械機械時々人間

嗚呼 人間苦手な俺には最適な仕事

時々の人間が更に減れば尚最適

帰宅すれば

妻は帰りが遅い息子に食いかかる

息子は息子で泊まりがけのバイトをして余った時間で友達と遊んでたんだろ

息子は妻の本当の子ではない

俺の連れ子だ

妻の気持ちがわからない

本当の子供と 子供を産んだことがない母親

想定していたつもりだったが

いまでは全くこの母子間の関係がわからなくなった

無関心でいてはならないが

正直 どちらの立場にもなって物事を言わなければならない自分に
疲れている

連休だというのに

シルバーウィークだというのに

もう

稲刈りだけ無事に終わってくれたら

こんな家族の肖像は

年末に解決すればいいや



2013/10/14 (Mon)

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