詩人:EASY | [投票][編集] |
仕事帰りに
いつも行くコンビニに
耳の切れた黒猫が
居座って居たので
僕はサラダチキンを
少しだけあげて
僕と黒猫の関係を
伺っていた
すると、その関係は
揚げ鳥をもうひとつ
追加しろと言うので
大した使い道のない金を
揚げ鳥に投資した
僕がいない間に
酒とピーナッツの入った袋を
その冷たい鼻で
かき分けていた
居なかったらどうしよう?
と言う
僕の不安とは、まるで逆に
君はフーッと
その口を鳴らせた
君の健康を考えて
衣以外のささみっぽい
食感の良さそうな
部分だけを取り分けて
君にあげてみた
君はもう一度だけ
入念深く
フーッと吹いた
君は僕に感謝してなさそうだ
そんなことはしなくていい
そんなことはやめてくれ
君は君らしく
フーッと
しておいてくれ
明日同じ時間に
この場所に居てくれたなら
次は唐揚げに
してみようか?
でも、きっと君は
明日はいない
これが最後かも知れないね
君は今日のことを
僕に感謝しない
するべきじゃない
感謝するのは
僕の方で
そんな時だけ
僕は嫌いな神様を
好きになるんだ
詩人:EASY | [投票][編集] |
疲れた全てを抱えてながら
月を見上げると
流れる雲に隠されて
幻想的に見える
月から見ればこの僕も
流れる雲に隠されて
きっと幻想的に
見えているのだろう
それが何なのかを知るために
雲は流れていて
愛のある夢は、その為に
記憶には残らない
月明かりに照らされて
雲が流れていく様に
僕たちは流されながら
愛に照らされる
それを教える為に
月下の雲は
今日も何となく
流れているんだ
詩人:EASY | [投票][編集] |
すべての記憶を
失ったとしよう
どんな風だろうか?
自分は消える?
消えない
それは、そこにいる
何かが変わる?
変わらない
それは、そこにある
何が起こる?
全ては、起こる
それは、今までと
何ら変わらない
ただ、その問いが
ないだけだ
詩人:EASY | [投票][編集] |
だいたい曖昧なことは
夢みたいなもんで
夢みたいなもんは
だいたい曖昧なもんで
その残りのだいたいも
だいたい曖昧なもんで
この詩の題名も
だいたいか曖昧だ
詩人:EASY | [投票][編集] |
取り敢えず、その通りに出で下さい
あの交差点からが微妙で、どう行けばいいですかね?
右に行くと、思い通りに出ます
左に行くと、思わず通りに出ます
どっちが、近いんですか?
距離は、同じですよ
じゃあ、早い方でお願いします
かかる時間も、同じですよ
じゃあ、思い通りでお願いします
嫌です、行かないです
えっ?何でですか?
何でもです。行かないんですよ、思い通りには
じゃあ、思わず通りでいいですよ
無理です。行けないです
はっ?何でですか?
何でもです。行けないんですよ、思わず通りには
じゃあ、どうすればいいんですか?
心配なさらずに、真っ直ぐ行けば
その通りに、出ますから
詩人:EASY | [投票][編集] |
人は皆
超愛しい
猫みたいだ
みんなお腹が空くし
可愛く食べる
目的も持ってて
密かに吊り目で
喉も乾くし
水をペロペロする
無理しないでね
そんなこと言っときながら
僕だって無理してる
でも、いいんだ
そんなこと
何だっていいんだ、全部
君が愛しいことには
変わりないんだから
抱きしめてもいい?
ダメって言ってよ
すれ違う為に想い出は
あるみたいなもんで
それでもなつかない
猫が
愛しさの証明
みたいなもんだから
詩人:EASY | [投票][編集] |
ある程度の風が
ある程度の心地よさと
ある程度の懐かしさを伴い
ある程度吹いている
明日いいことが
あるのかどうかは
ある程度、神に任せて
ある程度の批判と
ある程度の肯定を
ある程度、持ち合わせ
ある程度、いい加減に
ある程度の文字を
もう分かっていると思うけど
ある程度、並べてみた
詩人:EASY | [投票][編集] |
周りの事を気にしないのは
とても難しいが
周りの事を気にするのは
とても簡単だ
気にする事を気にする事は
もっと難しいが
気にする事を気にしないのは
何よりも簡単だ
詩人:EASY | [投票][編集] |
僕たちをパズルに例えるのは
何かしらにとって丁度いい
僕たちは、何かしらが作り上げた
何かしらのピースなのだ
たったひとつのピースが
足りないだけでも
眉間にシワを寄せるんだ
それは
君がよくすることだ
君がそのピースに
ハマればいいだけなのに
詩人:EASY | [投票][編集] |
君のことを
好きでいてもいいですか?
閻魔大王みたいな奴に
僕は呟いた
ダメって言われたって
僕は好きでいるつもりだけど
いいって言われたとしても
どうしていいか分からない
僕に分かっていることは
君を好きになったことを
とても幸せに
思うことくらいだ
だから
君のことを好きなことは
僕にとっての
永遠の秘密であり
宇宙全体にとってさえ
永遠に秘密だ