詩人:EASY | [投票][編集] |
そのままでいい
存在し得るすべてのものは
そのままでいい
各々が各々の役割を
来なし演じている
君がもし
その役を
演じたくないと言うのなら
演じたくないというその様を
演じているだけなのさ
それでも君に
心配や悲しみが
あるのなら
それは僕だって
一緒さ
その分かち合いを
君が許すなら
僕がして見せよう
その約束の場所は
空に見える星にしよう
だって星は
悲しく見えたり
綺麗に見えたりするから
流れ星なら一瞬だけど
それなら尚更綺麗に見えて
都合がいいのだから
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自分の背中を追いかける
その為に僕は
酷く疲れた体を引きずりながら
家とは真逆の方向に歩き出す
それは丁度夕暮れ時で
それは丁度夕日の方角だ
これは偶然ではなく
必然でもなく
ただ単に
僕の背中を追いかけた結果だ
どんどん先へと歩く
帰りの体力や時間のこと
そもそもの意味など
色々なことが頭をよぎるが
とにかく
ひたすらに歩く
何れにしろ何をしようが
心配はつきものなのだから
心配はいらない
僕は僕にそう言い聞かせ
ただ、ただ
ひたすらに歩く
こんな風に
全てを捨てる様にして歩いていると
不安以上の解放感が
夕日と共に顔を出す
それでもやはり
僕が僕の背中に
辿り着くことはない
そのことに僕も
薄々気が付いている
でもひたすらに歩く
それが丁度夕暮れ時で
丁度夕日の方角であることを抜きにしても
僕は歩く
地球の自転が
夕日を消したと同時に僕は
自分じゃない方の自分に指を差し
我に帰る
この感覚は
綺麗な景色を眺めながら
感覚のないポケットに
財布の有無を確かめる
そんな様な感覚だ
僕はこの感覚を酷く嫌う
本当の自分である方の僕は
財布がなければいいとさえ思うのだ
そして夕日もまた
この様にして沈むのだ
だがそれでも
ひたすらに歩く
自分の背中を
誰かの背中と見間違えたりもしながら
ただひたすらに歩く
僕が僕の背中に追いつけないことには
密かに気づいている
それでもやはり
ひたすらに歩くのだ
これは宿命ではない
単に生きることであり
僕の背中を追いかけた結果だ
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サッカーの国際試合は大抵の場合
中立国が審判をするが
自分が最悪となった場合
その審判は自分である
サッカーの国際試合は大抵の場合
勝った国が喜び負けた国が悲しむが
自分が幸せにも不幸にもなり得るとした場合
勝った国も負けた国も自分である
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誰か
自分以外の誰かを
愛しく思う理由は
たった一つで充分だ
僕が知る嬉しさは
君の知る嬉しさで
君の知る淋しさは
僕の知る淋しさだ
僕たちは
直接見つめ合い
話し合うには複雑で
回りくどい存在だ
故に愛しさは
儚くて切なくて
言葉になんか出来ない様な
愛を放つ
唯一僕らに出来るのは
涙を流すことくらいだね
分かり合えないからこその
切なさを
身に纏う為に
それは此処にある
僕たちはそれでも
何度でも
分かり合おうとする
こんなに胸を打つことがあるだろうか?
こんなに美しいものがあるだろうか?
僕たちは知らない
本当は知っているのに
知らない振りをしている
こんなにも美しいものを見る為に
それを秘密にしているんだ
君の持つ淋しさは
僕の持つ淋しさでもある
それを知る為に
僕たちは別々になった
それは分かり合うことで
花開くことではなく
それ自体が
花なのだ
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苦しいことがある訳じゃない
苦しいと思うことがあるだけさ
幸せがある訳じゃない
幸せだと思うことがあるだけさ
世界はいつだってそうさ
そんな風に
思うことがあるだけさ
思っちゃうんだから
仕方がない
思い通りになるなんて
思わない方が
いいと思う
思っちゃうんだから仕方がない
と
思う方が
ずっと楽だし
笑顔になれるよ
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欲はまるで雲みたいだ
形を変えて
次から次へと流れてく
僕の手じゃ掴めない
その雲を流している空は
まるで
全てを許した許しの様だ
そしてこの空は
空を飛ばないと行けない空よりは
ずっと近くにある気がするのに
空を飛ばないと行けない空よりも
ずっと広い気がする
そしてこの空は
空を飛ばないと行けない空によく似た
雲や天気を宿してる
それはまるで
僕自身が生み出したかの如く
それを主張する
空を飛ばないでも行ける空の下で
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僕に出来ることは
君を幸せにすることじゃなく
君を愛することだ
それは過去ではなく
未来でもなく
約束でもなく
ただ単に
本当であるだけだ
それは
生きてく為に必要な仕組みではなく
生き様が死のうが
失われない
今、此処に在るものを
必要なものが
必要な時に
今、君の前に現れている全てのことを
単に愛だと言うことを
信じるべきだということだ
説明できない感情と
説明したがる思考とが
無差別になった心境だ
間違いは起こらないくらいに
正しいことも起こらない
奇跡の反対は
偶然の一致でしかかなく
そうでしかない運命は
言い方を変えれば
奇跡と呼ばれ得るものだ
必然の高揚と
偶然の高揚は
高揚としてはおんなじだ
区別したがるのは
僕たちの観念だけで
それが真実という訳ではない
区別しなくても
それが真実であり
真実はただ
区別なくしてもそこに在る
苦しいから苦しむのではなく
苦しむから苦しいのだ
直訳すれば
苦しくても本当は
それほどのことではないだ
それほどのことである様に
表現する時に
僕はこれを詩として
表現する機会を
この瞬間、得ただけの話しであって
次の瞬間何を得るのは
僕自身にも分からないし
分かり得るべきでもない
それでも僕は爪を切る
それは次の瞬間ではなく
ただ伸びたら
爪を切るのだ
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退屈を凌ぐ為に
何が出来るだろうか?
僕はそのことを
1日中考える
そして1日が終わる
そしてまた明日
退屈を凌ぐ為の
明日を迎えるのだ
退屈を凌ぐ為に必要な考えを
また明日
繰り広げるのだ
明日は忙しい
退屈を凌ぐ為の考えが
僕を支配するに違いないからだ
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もし来世で
出逢うことがあったなら
その時に
話しをしてもいいですか?
もし良ければ
その時に
食事に誘ってもいいですか?
無理にとは言いません
都合が良ければでいいんです
美味しい店もあまり知らないし
そういう期待はもたないでほしいんですけど
もちろん、来世の話しです
今は、なんと言うか
うまく言えなくて
多分、来世なら
今よりは、上手く言えると思うし
今より上手く笑えると思うんです
来世があるかって言われたら
分かりません
僕は神様じゃないし
ただ色々あって
今、君に言えるのは
これくらいの事しかなくて
その為の努力は
僕には出来ません
僕に出来るのは
これくらいのことなんです