ホーム > 詩人の部屋 > 鶉ック カロメリックの部屋 > 心の流浪

鶉ック カロメリックの部屋


[30] 心の流浪
詩人:鶉ック カロメリック [投票][編集]



おれのこのきもちを
どうやれば
あらわせるのか

見えるなら
朝焼けの
林の
誰もいない
未舗装路のような



老衰の一日一日

言葉少なき連れ合いの
慈愛と寂しさの混ざった

顔と顔



壊れた乗り物

明日を知れぬ一歩



何のためにと
考え考えて

今は
その仕草ひとつひとつが
その答えであり


そうして

それは新たな提議だということ



ああ

という声こそが


おれのすべてで


あとは解読を待つだけ



戦いは外の激しさにのみあらず

心中深く
真実をみつけるのも
そうなんだろう



おまえは


ひとりしかいない
そんなところで

いったいなにに
ほえることになるか



勇ましさは
人への武器で

人がないなら
いらない




ああ

やはり

おれはおれをこえておらず


そうして
おれの日々を
真実の闘志は
なんの戦いというのだろう



2010/04/14 (Wed)

前頁] [鶉ック カロメリックの部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -