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いもけんぴ佐藤ロビンソンの部屋  〜 投稿順表示 〜


[1] WORSTWORLD
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]

 



次の世紀末が訪れる頃
きっとアンドロイドが
人間に恋をしてる
越えられない壁に
気づいてしまう前に
ぼくたちはそれを
阻止しなければいけない

空を飛びたいって口癖のように
呟いている病気のあのこ
人間は空を飛べないって
気づいてしまう前に
ぼくたちはそれを
阻止しなければいけない

どうでもいいことにばっかり
セイを出しすぎて
目の前にある現実を
見逃しちゃいないかい?

生存本能むき出して
争えばいい 愛し合うがいいよ
ぼくらとっくに
引き返せない道辿ってる
理性ぶっ飛ばして我にかえって
手繋いで 突っ込んでいけばいい
最高の終末が待ってんだろ
そうなんだろう?


世界を変えてみせるって
立ち上がっては
金に溺れてったヤツら
行く末は犯罪者
俺は世界の王だとかふざけて言っておいて
海で溺れたあいつのほうが
よっぽど世界を変えたよ

歴史はあきるほど繰り返しただろう
新しいことしないか?
みんな仲良く同じ墓に入るなんて
魅力的すぎて反吐が出る!

独占願望むき出して
従えばいい 踊らされるがいいよ
きみはとっくに
取り返せない罠にハマってる
世界ぶっ飛ばしてふんぞり返って
この星が割れるの笑って見てりゃいい
死ぬ間際になればきっと
(本当の痛みにも気づけるさ)

生存本能むき出して
争えばいい 愛し合うがいいよ
ぼくらとっくに
引き返せない道辿ってる
理性ぶっ飛ばして我にかえって
手繋いで 突っ込んでいけばいい
最悪の終末へ
予測不可能なこの星の未来へ



























2010/10/07 (Thu)

[2] 蝉の遺言
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]




夕暮れの空を見上げて
長かった1日を振り返る
相変わらず 誇らしげに
屋根の上を陣取る一番星が見えるよ

去年の今ごろもこうして
最後の蝉の声を聞いていたっけな
唯一 あのときと違うのは
右の手の重み、肩が触れる体温、
すべて、失ってしまったことくらい

はかなくて とてもささやかで
それでいて確かなきみの最期は
一瞬で命を燃やしてしまう、
夏の虫そのままに美しくて
取り残された みにくいぼくを
少しずつ 優しく包みはじめている


「来年の夏も
 きっとここへ生まれて
 声の限りに 命の限りに
 あなたを呼ぶから
 どうか 私を迎えに来て」


今にも 壊れてしまいそうで
今日という一日を壊してしまいたくて
一瞬で燃え尽きてしまう命を
きみのもとへ捧げようとしたけど
去年と同じ 夕暮れの景色に
懐かしいその声も溶けているみたい

はかなくて とてもささやかで
それでいて確かなきみの最期は
一瞬で命を燃やしてしまう、
夏の虫そのままに美しくて
屋根に隠れてった あの一番星と
きみに会える次の夏を待ってるよ




2010/10/07 (Thu)

[3] 三次元ポケット
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]

   



ド●えもんのポケットが欲しいって
夢ん中でサンタさんに掛け合ってみた
そしたらそのおじいちゃん
なんて言ったと思う?
「それならこの商品がおススメです。
今なら格安2万円!」

(クソジジイ!)

ポケットに丸めたハンカチと
くしゃくしゃの夢突っ込んで
タケコプターはないけれど
空の飛び方なんて人それぞれで
つまりキミもボクも無限大の、


出発寸前まで布団の中で
あのこの夢見てニヤついて
結局、遅刻して怒られる
そんなぐだぐだなボクも
いつかはママの手を借りないで、
むしろボクが守ってあげなくちゃ..

愛と平和と友情と
どれかひとつ選べ
って言われたらかなわないけど
キミとボクとでしあわせになるには
大切じゃないものなんてないんだよ


ほらね
もう答えは見えてる
この世界を、
パパとママを、
キミとボクを、
愛しているからさようなら


ポケットにあふれたしあわせと
ピカピカの夢突っ込んで
ちょっと入りきらないけど
さいごにお別れ言うときは
笑って『さよなら!』って
手をふれるように
ボクは今を、今を生きてんだ
ありがとうって意味を込めて






2010/10/12 (Tue)

[4] LACIE
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]




メガネをかけたうさぎ
あたしの手を取って
指輪にキスをして
すこしなまいきに笑ってみせた
「おじょうさん、キミも迷子なんだね。」

現実の世界から
たった一枚 扉を抜ければ
魔法のようなあなたに あたしは
不本意ながら 恋をしていた

ああ、このままずっと
 夢を見ていたい
―アリスは目を覚ましません
ああ、このまま世界が
 終わってしまったなら
―そしたら あたし
今すぐあなたの胸に
 飛んでゆきたいのに、、


目が覚めたなら 別の誰かを
当然のように愛してる
ならばこの恋は永遠の秘め事に
この身体は夢の世界を
美しく飾るインテリアに






2010/10/14 (Thu)

[5] COSMOS
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]



果てない歴史を積み重ね
数え切れないほどボクらは死んだ
破滅、共食いを繰り返すニンゲンに
神さまはつぶやく
「そろそろ飽きてきた。」

生命の原因 ボクらを生んだモノを
母さん、あなたはなんと呼んだ?
ただ目の前に降りてきたのは
定員割れの宇宙船
あの笑顔に会いたくて駆け出す
出発二分前

何億年もの旅を越えて
キミとボクはいつか出逢うだろう
繋いだてのひらとてのひらの
距離さえ埋めていくのは
愛と呼ばれる本能
二人をつなぐ一本の糸


気が遠くなる旅に
疲れ果て 何も考えられなくても
生かされている意味さえ
忘れてしまったとしても
どんなに偽って
どんなに逃げたって
幸福を避けることはできないんだ


何億年もの旅を終えて
キミとボクはいつか出逢うだろう
繋いだてのひらとてのひらの
距離さえ埋めていくのは
本能と呼ばれる愛
ボクの五感はキミを感じるためにある





2010/10/14 (Thu)

[6] あきのよのあめ
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]





君のことばに降られて
びしょびしょにぬれたあたし
ほてった悲しみを冷やす
寒空は少し優しい

夜に落ちる雨つぶは
誰かが流さなかったなみだ
あのこの代わり泣いてあげる
秋雨はとても寂しい

さよならと言ってくれれば
すべては報われたのに
別れのあいさつもなしに
季節は風に吹かれて 消えて

君に訪れる冬は
どんなふうに君を温めてくれる?
今、あたしのてのなかで
泣いているのはあたらしい季節
いつつめの季節

いつのまにやんだのだろう
あの日の、夜の、長雨は
いつだってそう
ほてった悲しみ冷やしてくれる
秋の夜の雨は優しい




2010/10/15 (Fri)

[7] Be alive
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]





君の瞳には
人の苦しみが形を成して写ると云う
君は笑う
「貴方の生きる姿は
苦しみの形に酷似しているのだ」と

出口の見えない薄闇に
僅かな変化を求めることで
僕たちは老いてゆく
それが
たった一つの希望であることにも

無知を知らない弱者は気づけないんだよ
哀れだろう
哀れだけれど


僕の瞳には
君の姿が愛を成して写っている
君は笑う
「貴方の 苦しむ姿は
幸せの形に酷似しているのだ」と





2010/10/16 (Sat)

[8] Rusk
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]





子どものころに何度も
何度も繰り返しよんだ
絵本を手にとったときみたいに
あなたは笑いかけてくれる

時の流れに怯えることを
弱虫だなんてあざ笑ったりしないで
ただ震えるだれかを抱きしめて
私にくれたいつかの笑顔で
錆びない本物の愛をあげて欲しい

過去はいつだって優しい
だってすべての人に平等に
手に入らないものだから

未来はいつだってまぶしいの
だってすべての人が待っているから

子どものころに繰り返しよんだ
絵本の登場人物たちのように
みんなが笑いあって迎える
そんな結末を待っている

時の流れに怯えることを
弱虫だなんてあざ笑ったりしないで
ただ震えるだれかを抱きしめて
私にくれたいつかの笑顔で
錆びない本物の愛をあげて欲しい




2010/10/18 (Mon)

[9] ぺんぎん
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]





僕の持っている小さな羽では
この大空を泳ぐことはできない

けれど
悲しみの海に溺れた君を探し出して
自慢の背中に
乗せてあげることはできるよ

押し寄せる涙も
凍えるように冷たい孤独も
何度だってふたりで越えよう
君が僕を支えてくれるから
僕は君の盾になって
いつかどんな大空よりも
素晴らしい景色を君に見せてあげる


それは、誰もたどり着けないような
この世界の奥深く
まだ眠ったままの僕らだけの王国
もうひとつの地球




2010/10/19 (Tue)

[10] 僕の世界は広がっていく
詩人:いもけんぴ佐藤ロビンソン [投票][編集]




きみの髪が
柔らかく僕の頬を撫でる

ただそれだけで



2010/10/20 (Wed)
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