缶ビールを喉を鳴らしながら飲み大袈裟に『ぷはぁ〜』と息をしたオヤジ臭いと笑う君の姿はもうこの部屋にはない煙草に火を付けて一服し『煙草とビールは相性抜群』と言った僕の言葉は一人きりの部屋に寂しく彷徨った全てが静止した空間にただ煙草の煙が揺らめく僕は一人いや、違う僕は独り時間が止まった部屋にただ独り、たたずむ僕はまた喉を鳴らしながら缶ビールという名の孤独を飲み込んだ
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