私は孤独を知らないし世の中のことも知らないし知識は浅く意識は低くどちらかというと消極的で自分で思うよりもインドアだ詩が何を意味するかなんて本当はこれっぽっちも気にかけてやしないしあの娘の後を追う私はどこまで行っても副産物でしかないのだからそれでも私がこのボールペンのゲルインクが尽きるまで言葉を書きなぐるのはその事に対するささやかな抵抗なのである
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