詩人:夕空 | [投票][編集] |
空がクスンデイタ
鳥が微笑んだ
街は賑やかだった
人は静かだった
雲は黒ずんでいた
道には
道が交差していた
同じ形を持って
…慈しんでいた…
水面が写していた
誰も月を
見上げてはいない
月は語らっていたのに
木々だけが
そのどちらも
知っていた
ずっと
見ていたから
枯れるその日も
ここに
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天使の鐘
刻印
永久の夢
神の標
噤まれた賛歌
誘われた
空へと向かう
地へと転がった
屍
帰るべき楽園
失われた永遠の都
逃れられない
賛美と祝福
牢獄に囚われたまま
願い
祈れ
叶えよう
受け取るだけでいい
赤く甘い
神の実をその手で
根は卸された
その果てで
…既に叶えられている…
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秋から
冬を終え
春へ
夏を迎える
盛りの付いた犬
鳥の群
合唱
行き違う道と人達
午後のバス停
公園のベンチの下で
雨宿り
無表情の中の温もり
夜が連れてきた
朝の一時
石鹸の香り
一緒に入った
シャワーの後のシャワー
休日の散歩道
見上げた
見下ろした
繋がれた手のひら
軽く触れられた
心地よい息の音
濡れた瞳
おだやかな夢
儚い
永久の望みに
に
………
壊れた月を握りしめて
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ここに一つの本がある
読み終えると
また本が待っている
終わる度に
積みかさねられていく
こうして また
ページが増え
読む時間が急かされる
今
一冊の本が閉ざされて
…次の手に委ねられた…
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言葉を噛めぬ者は
言葉を得られない
故に渇望する
吐いて尚求める
理解出来ない
与えない
だから与えられない
だから求められる
言葉は発音とは違う
だから喋れない
語り掛けられない
無言に散らかされている
子供達は
部屋を荒らす
だから
閉ざされている
一人にならないと
善悪正否も解らない
うっぺらな
紙切れにも満たない
ハリボテ
偽れても悟られ
見栄えもしない
見透かされている
考えられない
だから教えられない
得られない
理解出来ない
嘔吐し
苦悩する
空腹を満たせない
あなたは愛されてる
誰も愛してはいない
私は愛されていない
閉ざしている
荒らされない為に
招き容れない
窓の外に
テレビの裏に
本の日陰に
口の先で
味わい
ころがしている
畏怖している
部屋の片隅で
瞼を腫らしながら
誰かを求めている
やすらかに眠りたくて