詩人:夕空 | [投票][編集] |
ゆるゆる と
くるくると
夢はゆれて
光は揺られて
なにもないとき
だれでもない 問い
願いが叶うように
光に溢れ
闇のカケラ
降りてくる
するりと
通り過ぎていく
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真っ白い部屋
届く事が無い
時間は永い
とくとくとくとくと
脈が疼く
何にも触れたくは無い
それでも
夢を見続いている
途絶える事の無い
たったこれだけの問いに
光を
灯した
真ん中よりに
白い壁 床に
影を灯した
私を斯くして
ガラス
尽き積もる
とけた
煌々と
踞っている
いまにも
溺れそうな
この
この
溺れたい
堕ちていきたい
溺れたくない
沈んで往きたい
空を目指してじゃなくて
深海の月を目指して
暮れていく
身は沈み
音を発てて
泡よりも儚く
どこにも
ないと想う
想う気持ち
浮遊
その果てには
月が滲んでいた
眠りたい
寝たいじゃなく
すり抜けて
涙したい
言葉より
行為より
明確に
何処へ行けばいいの
ずっと
もっと昔に
気付いていた
でも
何もしたいとは…
…想いもしなかった
月に沈めて
とっくに
疲れていて
どうにも
どうでも
ヨクテ
休みたい
ここでいいって
ここといたいって
私を
月を
…静めて欲しいの…
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なにもない
ほらここには
なにもない
わかっていない
でも
わかりたくもない
もうなにも
のこってはいない
はじめから
なにもなかったから
のこってるのは
なにもない
それだけの『 』
だれでもない
あなたは
なにものにもなれない
死んでも
生きていても
何処からも
何処へも
…行けはしない…
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月が生まれた夜
空は晴れていなかった
だから
空には月は
なかった、居なかった
朝
夜が覚め
そこに月はいなかった
次の日の夜
月は輝かなかった
だから
月は生まれても居ない
ただ闇に照らされた
海原だけが
微かに感じていた
それでも空には月はいない
それから幾年か過ぎ
ある日
ふと
何者かが
空を見上げた
そこにはもう月はなく
ただの夜空だけが
ひっそりと笑っていた
月は何処にも居なかった
ただ時折思うのです
この空に
ひっそりと咲く
暖かな日差しが
あれば
なんて美しいだろうって