夕空の部屋
〜 投稿順表示 〜
[801] とまり
時間がとまる
バラバラに刻まれて
こぼれおちて
そのままに消えていく
再び繋がれる…
…事もないまま
…木の葉に紛れて…
…『空は行く宛もなく』…
2008/09/18 (Thu)
[802] 調
何も見つめなくていい
何も願わなくていい
何にも囚われない
何も無いまま
この場所だけを…
…見つめればいい
『何一つ欠くこと無く』
2008/09/19 (Fri)
[803] 『…』
この白い紙には
奥が在って
その文字には
たくさんの意味がある
2008/09/23 (Tue)
[804] ゴミ箱
空だけが
抜けた
狭い部屋には
ほっかりと
星達だけ
が
煌めいていた
…ゴミクズに隠れて…
2008/09/24 (Wed)
[805] 優しさ
私を優しく
してください
アナタの優しさで
それがアナタだと
私に解るように
…心はいつもクモリガラス…
2008/09/24 (Wed)
[806] 産まれたその日から
堕ちちたいと
願ったところで
空へと還るのだから
『この場所からは…
…逃げられはしない』
2008/09/26 (Fri)
[807] 内と外
片棲みに
隠れた子猫
哀れな
小さな
懐かしい
泣き事
馴染んでいく
やがて染められた色に
いつの日にかと
祈りを込めて
籠めて
美しくなっていく外界
影ばかりが
その濃さをまして
静けさに見上げた虚の空
2008/10/05 (Sun)
[808] 憐れ
誰も助けてくれない
と
自分を呪い
誰にも助けれられない
と
世界を呪い
思いを海底に沈めて
何者にも洩らさず
…泣くのは空ばかり…
この手には何も残らない
2008/10/05 (Sun)
[809] 得る
得る事に
価値が
無くなっていく
得る為に
己が
薄くなる
得た為に
理解
出来なくなっていく
得た事で
無く
なっていく
…何処にあるんだろう?…
2008/10/06 (Mon)
[810] それ
この手には
何もない様にしてきた
だから
擦り堕ちるモノも
握りしめるモノも
…何もない…
それだけの溢れ堕ちた手
2008/10/12 (Sun)
-
詩人の部屋 -