夕空の部屋
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[831] 行い
これは
塵のようなモノで
…いずれは山となる…
重石があり
塵から砂になり
砂から小石になり
小石から岩になり
…やがては山となる…
そうやって
積み上げられたモノは
容易には崩れない
崩れる時は
何かを巻き込んで
またやがて
山や砂浜になって
永遠に存在する
この生が
終わりを迎えても
それは
続いて行く
誰かの
塵になって
あり続けるそれは
『最早なくなる事はない』
2008/12/24 (Wed)
[832] 止
雲が沈んでいく
影を覆い隠し
やがて
アナタを映し出すでしょう
例え
その先が
何も
ないにしろ
あるにしても
2009/02/12 (Thu)
[833] 消灯
光の影で
咲く花がある
月の灯で
そっと
色付いて
たとえ
水面に消えようとも
2009/02/12 (Thu)
[834] 詐り
偽物の街
偽物の人々
偽物の日々
本物はごく稀で
偽物が覆い隠している
…その微かな光さえも…
2009/02/13 (Fri)
[835] 持ち物
貴方がしゃがみこんだ
その場所には
必ず何かしら
あるはずだから
それを忘れずに持ち歩こう
2009/02/12 (Thu)
[836] 椎
書いたまま
読む事は
出来ないけど
この瞬間が
誰かの
何処かの
鏡で
やんわりと
それを
この水面に
融けていきますように
淀みなく
拡がりますように
そっとアナタに
気付かせれますように
2009/02/12 (Thu)
[837] みず
水面に堕ちた
それは
何にも触れる事もなく
水面に沈んだ
2009/02/18 (Wed)
[838] 深
それは
不意に落ちて
それは
とても静かで
それは何処にも
行けはしないのに
それでもと笑っていた
2009/02/18 (Wed)
[839] 無
それは
壊れていた
それはもう
昔から終わっていた
全てを埋めるように
…完成していた…
2009/02/18 (Wed)
[840] 離脱
落ちていく
沈んでいく
その内
時さえも忘れて
色褪せて
からっぽになって
気が付けば
空が
広がっているのだ
そしてまた今日も雨は囁く
2009/02/21 (Sat)
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