沈んで

何者でもなくなって


私でアナタで


だから美しく


止まってはくれなくて

離れてもくれなくて




解らなく
なって行くんだろうね



眼を凝らさず
前だけを
歩いていこうか？

月の空
果てしなく

夢の中
意味もなく

辿る鼓動
静けさの中

君は独り舞い踊る


月を見上げる様に
……呼吸しながら……

光だと
思ってたモノが
影だったりする
事もある

それが光なら
その先には
形があるだろう
様々な影があるだろう

それが影なら
その向こう側には
光があるだろう



空白はいつも無色なままで

見上げ
見下ろす
事を
そのどちらも
同時にしなければならない

頭の中で

声に出して

読んでみて


脳で読むんじゃなくてね

一輪の

花は欠け

無数に

複数になって

死んでいくのに

その花だった事は

…何一つ変わらない…


永久に散り逝く今でさえも

月が融けた
月の陰で
月は笑った


水面に跳ねて
水面に欠けて
水面に揺られて


その景(かげ)で
月は月のまま水月でいる




今宵の月も
水面に隠れて
映えるんでしょうね

羽が欠けた
ツバサとなって
その度に

色もなく
音もなく
カケテイク

…何モノにも…
揺らされること無く
触れること無く
吹かれること無く
流されること無く
…翼のまま羽のままに…






カケテイッタ

夢のまま
夢の陽に
眼を醒ます

音から
漏れた音が
光からも聴こえてきた