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夕空の部屋


[597] トモニ
詩人:夕空 [投票][編集]


焼け落ちた肌と
ただれきった魂を
海へ掬い問った

鼓動はひとしおで
涙は空覚めた
月が泣いていた

木陰で
人々は笑いながら
無意味に
愛を囁きあった

歌を唄った
神の詩

なにもないことだけが
私を支配している

無地の本には
一行
「何処にも何も無い」
ただそれだけが
空白に色を
無価値に置き換えて


何処は何処だろう
ここは
ここには
冷たい死体だけが
息している

2007/08/12 (Sun)

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