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夕空の部屋


[598] なつかしげに
詩人:夕空 [投票][編集]


たわむれの
なつかしみとは
円の外
さざなみと
日陰に暮らしていた

遠巻きに
ことあることに
ことあるに
ひとり灯火
囲いし夜を
過ごしていた

夜は覚めない
目覚めない
月は消えたまま
佇んでいる
月に揺られながら


形の無い
壊れたまま
不格好に
くたびれたまま
触れられない
既に、壊れているのに
壊れそうで


突然の凪に
蝶が舞った
水面には波紋
影が口を閉ざしていた


2007/08/12 (Sun)

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