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千波 一也の部屋


[1102] 受理星
詩人:千波 一也 [投票][得票][編集]


星には

たどり着きえぬことを

受け入れたところが

はじまりであるはずの

命です、だれも

おそらく


涙をこぼすな、

とは申しませんが

絶望するような眼差しで

星を見上げることは

やめて頂きたいの

です


絶望するに値する

契りがあれば別ですが

だれも

そんな生まれ方は

していないはずです


生まれる前に

受理したすべては

だれにも確認できません

すべては巧みに

闇の中です


ならば、

照らしましょう

闇を精一杯に照らしましょう


なれるはずもない

星を請うことをせず

この身、その身に

なしうる限りの乏しさで

精一杯に照らしましょう

闇を照らしましょう


それが

できたら、わたしたち

生まれたことに

なりましょう


だれにも

代われぬ星として

生まれたことに

なりましょう



2011/10/16 (Sun)

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