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千波 一也の部屋


[1157] 湿度
詩人:千波 一也 [投票][編集]

わたしの何かを

湿度はさらう

それが

具体的には

何だったのか

思い当たらせぬまま

湿度は

最低限の言葉だけを

無造作に配置して

汗ばむわたしを

黙視する


得たつもりでいたものが

しずかに綻び始める頃

わたしはようやく

何かに思い

当たる


秒針の

滞りない刻みのなかで



2012/08/30 (Thu)

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