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千波 一也の部屋


[1263] 放射冷却
詩人:千波 一也 [投票][編集]



聞き耳を立てていた

厳しい言葉の迫る気配に
責める言葉の
迫る気配に

聞き耳を立てて
いた



口裏を合わせていた

障りのない言葉をえらび取り
結論付けない言葉を
えらび取り

口裏を合わせて
いた



成り行きを見守っていた

勢いづいてやまぬ炎の
勢いづいて
鎮まる炎の

成り行きを見守って
いた



私ならざる私になろうとしたのは
事実

でも、

私はやはり私でいたかった



誰にも聞かれない言葉ほど
私に無慈悲なものは
ない

独りになると、ひどく
寒い



2014/03/16 (Sun)

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