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千波 一也の部屋


[1309] ひとひらの冬
詩人:千波 一也 [投票][編集]



三月の晴れ間に舞う
ひとひらの冬

勢いもなく
威厳もなく
すぐにもそれは解けて

どこから来たの、
どこへと行くの、
たずねるいとまも無く
お別れになる

けれど、
帰るべきところへと
帰ったのだろうと思われる

きっと、
やさしい身内のもとへ
戻ったのだろうと思われる

もうじき春が
あふれ出しそうな頃に舞う

ひとひらの冬

それはあまりに淡く
いとおしい



2014/11/06 (Thu)

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